「NEO UNIVERSE/finale」/L'Arc~en~Ciel
各メンバーが作詞or作曲を手掛けた唯一の1枚
両A面シングルとなる「NEO UNIVERSE/finale」は、ミレニアムイヤーとなる2000年1月19日に発売されました。
この曲は、L'Arc~en~Cielにとって5作目のミリオン達成シングルで、オリコン週間シングルチャート、年間オリコンチャートともにトップ10入りを果たしています。
1曲目の「NEO UNIVERSE」は資生堂の口紅「ピエヌ」のCMソングとして、2曲目「finale」は映画『リング0 バースデイ』の主題歌として起用されたことも大きなヒットの要因として挙げられます。
3曲目のインストゥルメンタルや4曲目の「trick」のリミックス曲も、映画の挿入曲やCMイメージソングとして起用されました。
カップリングを含め、全曲を通して各メンバーが作詞や作曲を手掛けた唯一のシングルということでも話題になりました。
ちなみに、「NEO UNIVERSE/finale」以外でミリオンセールスを達成したシングルは、「HONEY」(1998年7月8日発売)、「火葬」(1998年7月8日発売)、「snow drop」(1998年10月7日発売)、「HEAVEN’S DRIVE」(1999年4月21日発売)となっています。
多くのアルバムに収録
「NEO UNIVERSE」が聴けるのはシングルだけじゃない!
9thシングル「NEO UNIVERSE」は、シングルだけでなく様々なアルバムにも収録されていますよ。
- 8thオリジナルアルバム『REAL』(2000年8月30日発売)3曲目に収録
- 『Clicked Singles Best 13』 (2001年3月14日発売)11曲目に収録
- 『The Best of L'Arc~en~Ciel 1998-2000』 (2003年3月19日発売)12曲目に収録
- 『TWENITY 2000-2010』 (2011年2月16日発売) 1曲目に収録
- 『音椿 ~ the greatest hits of SHISEIDO ~ 紅盤』 (2003年8月27日)17曲目に収録
『Clicked Singles Best 13』は、インターネットから投票を受け付け、上位曲が収録されたアルバムです。
投票は、日本以外に中国、台湾、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、フィリピンで大々的に実施されました。
『The Best of L'Arc~en~Ciel 1998-2000』は、2度目の活動休止期間中に発売された3枚のベストアルバムのうちの1枚です。
『TWENITY 2000-2010』 は、 バンド結成20周年を記念して制作されたベストアルバムです。
『音椿 ~ the greatest hits of SHISEIDO ~ 紅盤』は、資生堂のコマーシャル・ソングを集めたコンピレーション・アルバム。
資生堂のコマーシャルを彩った様々なアーティストの楽曲が全17曲収録された豪華盤です。
NEO UNIVERSEの歌詞に迫る!
テーマは近未来の世界
「NEO UNIVERSE」は、”25世紀の世界”が歌詞のテーマであることはご存知でしたか?
歌の中には”天”、”天使”、”奇跡”、”生まれ変わる”といった神秘な世界観を感じさせるワードや、”絶望”、”悲劇”といった、ちょっとネガティブな情景が浮かぶワードが登場します。
絶望にくれながらも希望を見出すという歌なのでしょうか?
早速見て行きましょう!
目覚めるこの世界を感じて…
傾きかけた天秤の上へ 築き上げてく天よりも高く
そんな飛べない無邪気な天使にも 朝は届く鮮やかに
その手を放さないで 目覚めるこの世界を感じて
出典: https://twitter.com/hi_ragishun/status/744360767491694593
傾きかけた天秤という歌詞からは、物事の均衡が保たれなくなってきているという状態がイメージできますね。
そんなアンバランスなところに何かを天高く築き上げる人たち。
優秀な天使にも未熟な天使にも、平等に朝はやってくる。
だから新世界に希望を見出そう。
と言った感じでしょうか。
この世界をはばたく 恐がらずに
ひび割れそうでも透明なままで 昨日眠らず待っていたんだね
夢を見ていた奇跡はもう来ないけど 遠い空が導いて
あなたは風のように優しく 鳥のように自由に
この世界をはばたく 恐がらずに neo universe
出典: https://twitter.com/SIN333NEXTLEVEL/status/82767596528738304
「ひび割れそうでも透明なままで」とは、何を指しているのか考えてみました。
それは人間の繊細な心のことなのではないでしょうか?
挫けそうでも志は忘れずにいて欲しい、または忘れずにいたいという願望。
夢半ばで何かを諦めなくてはならない状態になっても、天に広がる広大な空に希望を見出して、ある時は風にように、ある時は鳥のように。
この一節には、自分らしく自由にのびのび生きようというメッセージが隠されているように思いました。