米津玄師
米津玄師という天才
「数十年に一度の天才」と音楽業界で呼ばれている、2010年以降の音楽業界を引っ張る人気若手アーティストの米津玄師。
名前の読みは「よねづけんし」ですよ!
ドラマ主題歌を担当しさらにファンの幅を増やした彼ですが、人気にもかかわらずまだまだ名前を間違われる珍しいアーティストでもあります(笑)
琵琶法師のキウイ……なんて仰天エピソードが飛び出したりなども、ドラマ主題歌を担当したことで多数起こっているみたいです。
そのことに対しての米津さんの反応もまた面白く、こうして彼のファンは増えていくのだと感じますね。
ハチ
そんな米津さんが実名の米津玄師でメジャーデビューしたのは2013年5月29日ですが、メジャーデビュー前からすでにネット音楽において人気を集めていました。
ニコニコ動画を中心に「ハチ」の名義で活動していた米津さんは、VOCALOID楽曲で次々とヒットを生んでいます。
懺悔の街
今回紹介する「懺悔の街」は、米津玄師のメジャー3枚目としてリリースされたシングル「Flowerwall」のカップリング曲です。
こちらのシングルは2015年1月14日にリリースされました。
彼にとってシングルで初めてオリコントップ10入りをしただけでなく、同時に初めてトップ3入りを果たしたCDでもあります。
しかしこちらの曲はアルバムへの収録やタイアップなどは行われていません。
そういった面から米津玄師の楽曲を全て追っている人以外にとっては、あまり馴染みがない曲なのではないでしょうか。
コアなファンからすると米津さんの世界観を十分に感じる良曲として人気の曲でもあります。
懺悔とは?
そんなこちらの曲ですが、楽曲のタイトルは「懺悔(ざんげ)の街」と読みます。
懺悔とは宗教において信仰する神や仏などの存在に向けて、自分の行った罪について告白することです。
悪かったことを認め、そしてそれを反省し、今後はそうした悪事を働いた心を改めていくと告白することを差します。
そして告白するだけでなく、そうした犯してしまった行いについて許しをもらうことまでを意味として含んでいます。
つまり告白し許しをもらう懺悔を行い、自分の中の苦しい気持ちから解放されるということが最後の目的となるのです。
歌詞を追う
それではそんな懺悔の意味を踏まえて「懺悔の街」の歌詞の意味について考えていきましょう。
米津さんはこれまでも様々なインタビューで「人間は闇の中にいていきている」「自分は生きていていいのか悩む」といった発言をしてきています。
人生を生き続ける間は、ずっと心のどこかでこれでいいのかといったネガティブな感情を抱くものではないでしょうか。
こうした考えが米津さんの作る楽曲のコアのようなものでもあり、多くの人に刺さる曲になっているのだと感じます。
そうした、ちょっと感じる暗い部分について書かれているのが「懺悔の街」でもあるのではないかと筆者は感じています。
感じ方は人それぞれ違いますので、こうした解釈もあるという気持ちで見てもらえたらと思います。
変わらない物たちと変わり続けてしまった自分
いつの日か気がついたら 作り笑いが上手くなりました
街の角を曲がりくねって 繰り返してここまで来ました
どの角でどの往来で間違えたんだ
ずっと前の落とし物を探しまわって
出典: 懺悔の街/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師
久しぶりに帰ってきた故郷の街を見るとふと悲しいような寂しいような気持ちになることはありませんか。
いつの間にか成長して大人になった自分という存在を目の当たりにしてしまうのです。
作り笑いが上手になってしまったことを、いろんな曲がり角を曲がって今まで進んできたことを。
そして何か大切な物を落としてしまって探し回っているような毎日だけれど、落し物がわからないのだから見つかる日は来ないのです。
大切なものを失くしながら過ごしているような、漠然とそんな気持ちに苛まれることはありませんか。