君と寂しさは きっと一緒に現れた
間抜けな僕は 長い間解らなかった
側にいない時も 強く叫ぶ心の側には
君がいる事を 寂しさから教えてもらった
出典: グッドラック/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
「寂しい」という感情はいつどんな時に訪れますか?
1人の時や、大切な誰が側にいない時、話を聞いてもらえない時など…。
時には涙も流れてしまう為、マイナスな感情だと思いがちです。
確かにプラスの感情としては考えにくいのですが…。
では、あなたが産まれた時から誰とも関わりがなく、ずっと1人で生きてきたとします。
地球にたった1人というイメージです。
その場合、ずっと1人が当たり前になっているので決して「寂しい」という感情にはなりません。
「寂しい」という感情はほとんどの場合、人間から人間に対して向けられる感情です。
集団で生活しているから湧いてくる感情なのです。
増してや大切な誰かができ、一緒にいられない時「寂しい」と強く感じるのではないでしょうか。
その人の存在のおかげで「寂しさ」を知って、「寂しい」から相手の存在を強く感じるのです。
「寂しい」という感情で気が付く事ができる存在の大切さをこの部分の歌詞で教えてくれている気がしました。
出会うからこそ感じる「別れ」に対する恐怖心
手と手を繋いだら いつか離れてしまうのかな
臆病な僕は いちいち考えてしまった
掌が覚えた 自分と近い 自分のじゃない温度
君がいない事を 温もりから教えてもらった
出典: グッドラック/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
大切な誰かと出会った時、その人との「永遠」を願います。
それと同時に「別れ」が頭を過り、不安を感じる事も少なくないと思います。
ずっと「永遠」を考えていられたら良いのですが、マイナスな感情が湧いてしまうのも人間です。
そして必ずいつかは「別れ」が訪れます。
その「別れ」に対する恐怖心はふとした時に訪れます。
特に大切な誰かが側にいて今自分は「幸せ」だなと感じている時など。
その時にその人が自分にとってどれほど大切な存在なのか改めて認識できるのです。
大切な人とは365日24時間ずっと一緒にいられるわけではありません。
一緒にいない瞬間、寂しさと同時に大切な人に触れたぬくもりを思い出す事があると思います。
相手のぬくもりは相手の存在があった事を感じさせてくれ、思い出させてくれる感覚の1つというわけです。
一緒にいたら暖かい部屋も相手がいないことでどことなく冷たく感じる。
そんな体温で相手の存在を感じる事ができるという事ですね。
失ってから気付く大切さ
くれぐれも気を付けて 出来れば笑っていて
忘れたらそのままで 魂の望む方へ
僕もそうするからさ ちょっと時間かかりそうだけど
泣く度に解るんだよ ちっともひとりじゃなかった
出典: グッドラック/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
この歌詞から、大切な誰かを失ってしまったというのがわかります。
別れた相手に対して幸せを祈る気持ち、まさに曲タイトルである「グッドラック」です。
good luckとは誰かと別れ際に言う挨拶なのですが…。
「ごきげんよう」や「幸運を祈る」という意味があります。
“あなたの好きなように、幸せだと思うように生きて”
一生の別れであったとしても相手の事を思いやっている気持ちが歌詞から伝わってきますね。
一緒にいる事が当たり前だと感じ、相手の存在の大切さを忘れてしまう。
しかし、大切さというものは失ってから気が付く事が多いのも事実。
寂しさを感じ、涙を流すことで“あの時自分は1人ではなかったんだ”と改めて思うのです。
大切な存在は失わないようにいつでも感じていられたら素敵です。
失いそうになって初めて本気で向き合う
さよならした時 初めてちゃんと見つめ合った
足りない言葉の ひとつひとつを抱き締めた
真っ直ぐな眼差し
僕もいた事を さよならから教えてもらった
出典: グッドラック/作詞:藤原基央 作曲:藤原基央
恋人同士が別れる時、恐らく今までの中で一番真剣に向き合うと思います。
お互い一緒にいられなくなるので当たり前なのですが…。
相手が今までどんな気持ちだったのか、自分はどうしたらよかったのか…。
失いかけてから本気で考えてしまうのも人間だからでしょう。
そして「さよなら」という言葉から、相手の心の中に自分が存在していたとわかるのです。
反対のことからわかる感情
「寂しさ」から感じる相手の存在。
「出会い」で感じる「別れ」への恐怖。
「別れ」から感じる真剣な感情。
「グッドラック」の歌詞からは、1つの感情から別の意味を感じているのがわかります。
なんだかとっても考えさせられる歌詞でした。
「グッドラック」収録CD情報!
「グッドラック」収録アルバム「RAY」
「グッドラック」はシングルとして発売され、その後のアルバム「RAY」にも収録されています。
「RAY」には「ゼロ」や「友達の詩」などのシングル曲も含まれています。
アルバムメイン曲である「Ray」や「虹を待つ人」はBUMP OF CHICKEN初の紅白歌合戦でも披露されました。
頑なにテレビ出演する事がなかった彼らの初テレビ生出演ということでとても話題になりましたね。
筆者もしっかりと録画し繰り返し見ていました!
賛否両論ありましたが…。
テレビで多くの人に自分の好きなバンドを見てもらえるのはうれしい事に間違いありませんね!
そんな話題になった楽曲が収録されたアルバム「RAY」には他にもたくさんの素敵な楽曲が存在します。
気になる収録曲はコチラ!