より自分が傷つく方へ・・・
君の手で切り裂いて 遠い日の記憶を
悲しみの息の根を止めてくれよ
さあ 愛に焦がれた胸を貫け
出典: メリッサ/作詞:新藤晴一 作曲:ak.homma
サビから入るこの曲は、突き刺さる様な歌詞が印象的ですね。
主人公は深い悲しみの中にいて、その原因は君といた遠い日の記憶です。
思い出を大事にしてしまうと悲しみから抜け出せないと分かっている主人公。
それならいっそのこと、別れ際に優しくされるのではなく、思い出すべてが嫌いになる様な別れ方を望んでいるのですね。
明日が来るはずの空を見て 迷うばかりの心持てあましている
傍らの鳥がはばたいた どこか光を見つけられたのかな
なあ お前の背に俺も乗せてくれないか
そして一番高い所で置き去りにして優しさから遠ざけて
出典: メリッサ/作詞:新藤晴一 作曲:ak.homma
夢や希望に対して奥手な主人公。
自分では何にも行動しない主人公をよそに側にいた「鳥=君」は新しい目的を見つけたのか、羽ばたいて行ってしまいます。
主人公は、僕の側を離れてしまうのは仕方がないと感じながらも、置き去りにするならもっと孤独を感じる高い場所まで連れてってほしいと願います。
本来なら、出来るだけ傷つかないように生きていくものを、より自分を痛めつけるような行動をなぜ願うのでしょうか。
自暴自棄の世界で気付いたもの
鳥を夕闇に見送った 地を這うばかりの俺を風がなぜる
羽が欲しいとは言わないさ せめて宙に舞うメリッサの葉になりたい
出典: メリッサ/作詞:新藤晴一 作曲:ak.homma
傍らにいた鳥は、願いを受け取らず飛んで行ってしまいます。僕は羽根もなく地べたに這いつくばるしか能力がありません。
主人公に「自由がない」ことを表現していますね。さらに、主人公は「宙に舞うメリッサの葉になりたい」と願います。
大空を飛び回る自由じゃなくてもいい、自分の力で少しだけ動き回ることが出来るだけでも十分だということでしょう。
そして、出来るなら君を癒せる力を持った、君の役に立てるような自分になりたいという気持ちが表れていますね。
もう ずいぶんと立ち尽くしてみたけど
たぶん答えはないのだろう
この風にも行くあてなどないように
出典: メリッサ/作詞:新藤晴一 作曲:ak.homma
自分の価値や意味が見いだせず、自由に動けなくて立ち尽くし続けていたけれど、主人公はふと気づきます。
世の中にある出来事には何かの意味が全てあると思っていたけれど、自分の体をなぜた風がどこに行くかも決めていないように、意味なんてないのかもしれない。
どれが正しいかなんて誰にも分らないと歌います。
命を落とした主人公が行く先
君の手で鍵をかけて ためらいなどないだろ
間違っても 二度と開くことのないように
さあ 錠の落ちる音で終わらせて
出典: メリッサ/作詞:新藤晴一 作曲:ak.homma
主人公は更に孤独へと向かっていきます。
自分の傍を離れていく君に対して、君と一緒に居たいとも、連れて行ってくれとももう言いません。もし置いていくのなら、それで構わない。
ただ、最後に君の手で「孤独」という檻に放り込んで鍵をかけてほしいと願うのです。
君の手で行われるのならどんなことでも、主人公は受け入れられる「深い愛」があるのでしょう。
誰かに開けられることもないようにしっかりと鍵をかけて、命を終わらせてほしいと願います。
救いのない魂は流されて消えゆく
消えていく瞬間にわずか光る
今 月が満ちる夜を生み出すのさ
出典: メリッサ/作詞:新藤晴一 作曲:ak.homma
そして、死んでしまった主人公の「救いのない魂」は、月へと流されていきます。
実は月は魂の入れものだとも考えられているんですね。そして、主人公の魂が月へ届いた時、「満月」へと変わった訳です。
「満月の夜は何かが起こる」と言われているように、満月には強いパワーがあるといわれています。月にたどり着いた魂が満ちて満月となり新たなパワーとなって地上に降り注ぐ。
そこには、飛び立った「鳥=君」もいるかもしれません。生きている間には君の役に立てなかった自分も、満月の光となって君の進むべき道を照らしだす力になる。
自分が犠牲になっても、君に尽くしていく「切なくも深い愛」が胸に刺さりますね。
まとめ
いかがでしたか?
生きている時ではなく、たとえ自分死んだとしても君の力になりたいと思うけなげな主人公。その愛には報われることのない「切なさ」が潜んでいます。
君への深い愛が激しい曲とともに、あふれ出る名曲なので、ぜひ聞いてみてください。
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