「地獄タクシー」の独特な世界観
今回ご紹介する楽曲は吉澤嘉代子さんの「地獄タクシー」という楽曲。
2017年3月1日にリリースした「屋根裏獣」に収録されています。
タイトルから「え、どんな意味?」と思う人も多いのではないでしょうか。
この楽曲はミュージカル調に物語が展開していく構成が斬新。
罪を犯し、逃亡するためにタクシーに乗り込んだとある夫人。
「これで助かる」と安堵したのもつかの間。
それはただのタクシーではなかったのです!
歌詞だけでなく、独特でクセのあるメロディーや歌声は耳に残るはずですよ。
吉澤嘉代子さんの独特な世界観をぜひ一緒に楽しみましょう♪
歌詞を再現したMV
「地獄タクシー」がミュージカル調の楽曲と前述いたしましたね。
この楽曲は、MVもミュージカル調になっているのです。
歌詞のストーリーを再現した映像はなかなかの味が出ています!
それではどうぞご覧ください♪
レトロな女装姿と男装姿
表現力豊かな歌唱ですが、映像もつけるとやはり世界観が増しますね。
赤い照明が一段と不思議な空気感をかもしだしています。
ちょっと古風な装いで登場した夫人に扮した吉澤嘉代子さん。
レトロな曲調に合わせた衣装なのでしょうか。
綺麗に着飾った姿がおしとやかで可愛らしいですね。
後から登場した男装姿もちょっとコミカルで面白いです。
つけ髭をつけてはいますが、もともとが可愛らしい顔立ちなので「少年風」になっていますね。
そして、MVの最後の方ではこの楽曲の重要な「カラクリ」のネタばらし映像が…。
この後の歌詞の解説で詳細に迫ろうと思います♪
タクシー運転手のキャラが濃い!
MVを見て筆者は真っ先に「タクシー運転手のキャラが濃い!笑」とツッコミを入れたくなりました。
ワイルドな髭と大ぶりなピアスは、存在感がありますね。
そして何よりスゴイ「目力」。
彼がこのMVの世界観を作っているといっても過言ではないでしょう。
おまけに、楽曲の最後には「シタクシーッ!」というカッコいい合いの手を入れてみせます。
気になったので、どんな人物なのか調べてみました(笑)
日本で活躍しているブラジル出身のラッパー、ACEさんという方だそうです。
吉澤嘉代子さんと学生時代に同級生だったご縁でMVに出演したのだとか。
ACE(エース、1990年3月17日 )は、日本で活動するヒップホップMC。
所属レーベルは戦極CAICA。芸能事務所「プラチナムプロダクション」とマネージメント提携している。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ACE_(ラッパー)
ラッパーだから合いの手がとってもカッコよかったのですね!
運転手役に彼を選び、パンチの効いたルックスという個性を引き出すなんて…センスが絶妙です。
まるで漫画の中のような世界観が完成されていますね!
それでは、次は個性的な歌詞の意味の解釈をしていきましょう。
罪を犯し逃亡する夫人
逃亡を企てる夫人
穏やかな昼下がり、私はタクシーに乗って空港へと向かっておりました。
レースの手袋に滲んだ赤黒い染みを隠して、重い鞄を抱きしめた。
ねえ、もうじき自由になれる。
出典: 地獄タクシー/作詞:吉澤嘉代子 作曲:吉澤嘉代子
時刻は昼過ぎ。
この物語の主人公である夫人がタクシーへ乗り込みました。
「赤黒い染み」とは真っ赤な血を表現しています。
その手で何か重大なことを犯したのがここから想像できますね。
鞄の中身も意味深です…。
そして、彼女の行先は「空港」といっています。
国外への逃亡を考えているのが読み取れますね。
しかも移動手段にタクシーを選んだのは、「人目に触れたくない」という理由もあるのでしょう。
「自由」とは逃亡を成功させ、何者にも追われない状況になること。
この時夫人はまだ自分の乗り込んだタクシーが「普通のタクシー」だと思って安心しています。