AIが見せる女性としての「強さ」

女性シンガーはこの世に数え切れない程いますが、同性に勇気を与えられるような力強い歌を歌える女性シンガーはごくわずかです。

AIさんは歌唱力・ダンススキル・そしてその詞の世界観でリスナーに勇気を与える事ができる、とても希有な存在。

今回ご紹介する「INDEPENDENT WOMAN」。辛い事があってもしっかりと自分の足で立って行こうとする、全ての女性に向けたAIさんの応援歌です。

【INDEPENDENT WOMAN/AI】シンプルな言葉で歌い上げる歌詞の意味とは?MVありの画像

なぜAIからはエネルギーを感じるのか?

しっかりと自分軸を持ち、かつ試練をくぐり抜けて来た人でなければこの曲の歌詞を歌いこなせません。

AIさんは現在の地位に上り詰めるまで、どのような試練をくぐり抜けてきたのでしょうか。

AIさんはロサンゼルスのLAアートスクールで歌やダンスを学びました。

歌手やダンサーとしての厳しいトレーニングだけでなく、米国という国で思春期を過ごした事そのものが大きなチャレンジの連続だったと思います。

米国での競争は、音楽やダンスの才能の他にもう1つ大きな壁があります。それは人種です。

ロサンゼルスは、観光として短期間訪れだけでは全く分かりませんが、目に見えない膜のような人種差別が明らかに存在します。

東洋人が米国のエンターテイメントでスポットライトを浴びるというのは、白人や黒人より余程スキルがないと無理なのです。

華やかな活躍の裏で、AIさんは人の倍努力し、理不尽な目に遭っても腐らず前を向き続けて来たはずです。

そのような試練をくぐってきたからこそ、AIさんはこの歌を歌えるのでしょう。

百聞は一見に如かずです!早速こちらのMVをご覧下さい。

この曲の最大の魅力はMV♫

このMVにはAIさんの他に、写真家・バレエダンサー・書道家・ドラッグクイーン・ファッションデザイナー・ボクサーなど、「Independent」な女性がたくさん登場します。

彼女達がひたむきに自分の仕事と向き合う日常を、カメラは捉えていきます。しかしその日常は楽しい事ばかりでなく、時に自己犠牲も伴う厳しい日々です。

そこに、AIさんの力強い歌声が響き渡ります。

秀逸なのはAIさんのダンススキル

滑らかなステップはマイケル・ジャクソンのようですし、アイソレーション(体の各部位を自由に動かすテクニック)も素晴らしいです!

シンプルで力強い歌詞を読み込んでみる!

「INDEPENDENT WOMAN」の歌詞はとてもシンプルですが、この歌詞MVと合わさると長時間のドキュメンタリーを見ている感覚になります。

では、早速歌詞をチェックして行きましょう。

韻が連続するAメロから♫

微妙な空気...空気
飲み込まれそうになるから
PEASE SHUT UP!
ふられちゃったワ WHY...
誰にも言えない
SO 1人でCRY
だケドこのままじゃ
何もできない
私らしく LET GO
しがみつかない
そんな弱くない
痛みなんて
飲み込んでやる

出典: INDEPENDENT WOMAN/作詞:AI 作曲:AI・E.Wasington

MVでは「働く女性の応援歌」のような映像なのですが、Aメロに書かれているテーマは「失恋なんですね。

PLEASE SHUT UP!(お願いだから黙ってよ!)というのは、誰かの声というよりも、自分の頭の中にこだまする色々な「心の声」を指しているとも捉えられます。

もしカラオケで歌う時は、"WHY"や"CRY"など、韻が踏まれている箇所をリズムに乗って歌えるといい感じになりますよ♫

LET GOの意味は、「そのまま流れに乗って進んじゃえ」というようなニュアンスになります。

冒頭ではかなり気落ちしているような登場人物が、最後の部分では多少やけっぱちになって「これ位の痛み別に平気だし!」と吹っ切る変化が印象的です。

【INDEPENDENT WOMAN/AI】シンプルな言葉で歌い上げる歌詞の意味とは?MVありの画像

INDEPENDENTを格好良く連呼するサビへ

続いてAIさんの矜持が伝わるサビを解説します。シンプルな英語なので、英語が苦手な方でも歌えちゃいますよ!

I'M INDEPENDENT WOMAN!
INDEPENDENT WOMAN!
I'M INDEPENDENT WOMAN!
INDEPENDENT WOMAN!

出典: INDEPENDENT WOMAN/作詞:AI 作曲:AI・E.Wasington

わずか8小節ほどの中に、INDEPENDENTという単語が4回も出て来ます。

INDEPENDENT WOMANというのは、直訳すると「独立している女性」「自律した女性」となりますが、ここではちょっと意訳して考えてみましょう。

「自分の感情は自分でケアできる女性」「人に何と言われようと、自分が信じる道を進んで行ける女性」

「落ち込む時もあるけど、誰かに寄りかからずに自分で立ち直る事ができる女性」というイメージが浮かんで来ます。

ここでは、まだ弱さを抱えた登場人物が「自分はそんな女性になるんだ!」と必死に自分に言い聞かせているようですね。