「Wonder Woman」とは?
豪華で刺激的なコラボ曲
『Checkmate!』(チェックメイト)は、日本の女性歌手・安室奈美恵のベストコラボレーションアルバム。CD+DVD、CDは2011年4月27日に発売。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/Checkmate!
ソロ活動の中で、多彩なトップアーティストとのコラボも通して音楽性を広げてきた安室奈美恵。
その足跡をまとめた初のコラボアルバムが『Checkmate!』です。
「Wonder Woman」は、オープニングを飾るロックチューン。
このアルバムのために、新たに制作されたスペシャルコラボレーション曲の1つでした。
ボーカルで参加したのは、AIと土屋アンナ。
コカ・コーラのCMソングにも起用され、そのインパクトが話題となりました。
強烈な個性が出会ったことで生まれたケミストリーは、どのようなものだったのでしょうか。
早速、紹介していきます。
個性あふれる3人の音楽的融合
飛び抜けたアーティストだった安室奈美恵
安室奈美恵は歌とダンスを同時にこなし、1人で大舞台に立てる真のアーティスト。
コンセプトや衣装選びにも関わり、演出にこだわりを持っていました。
ライブはMCを入れずに曲をつなげていく、孤高のロックシンガーを思わせるスタイル。
半面、そのステージは、マドンナのようにショーアップされたもの。
オーディエンスにとって、夢の空間をつくり出しました。
歌に向き合う彼女の姿勢から感じられたのは、ストイックなまでのプロ意識。
サウンドもステージも、常に最先端に挑戦し続けるパワーを失いませんでした。
多くのアーティストとのコラボも、そうした姿勢があったからこそ。
日本人離れした感性と実力のAI
海外留学の経験があるAI。
アメリカ仕込みのゴスペルフィーリングとラップは、高いクオリティーを誇リます。
アメリカ人女性ラッパー、ミッシー・エリオットのような迫力のある声質。
日本人シンガーには、あまり見られないタイプと言ってよいでしょう。
アメリカの音楽が好きで、本場志向である場合。
その音楽性をそのまま持ち帰っても、日本で受け入れられないことがあります。
音楽は世界共通の言語ではありますが、その聴き方にはお国柄が出てくるからです。
AIも、初めは苦労しました。
しかし、J-POPを好んで聴く日本人でも親近感を抱けるような楽曲を制作。
持ち前の明るいキャラクターも功を奏し、多くのファンを獲得しました。
鼻ピアスやオーバーサイズの洋服も、彼女の個性。
そのカラフルでカジュアルなファッションも、注目を浴びています。
変幻自在の土屋アンナ
土屋アンナは女優やモデルとしてよく知られていますね。
ハーフらしい整った顔立ちと、思ったことをはっきりと口にする自己主張の強さ。
それでいて、さっぱりとした気さくな性格。
そんなイメージで人気があります。
さまざまな活動の中で土屋アンナが1番大切にしてきたのは、歌手活動です。
ロックアーティストへの憧れから歌手を目指した彼女。
英語歌詞を多用した、ハスキーなボーカルが特徴です。
近年はスタンダードジャズやポップスにも挑戦。
ロックを歌っている時とは違った、スウィートな声で歌いこなしています。
AIとも親交があり、自身の作品で共演したことも。
こうしたつながりから、3人のコラボが実現したと思われます。
「Wonder Woman」のMV
「女性らしさ」を超えて伝わるもの

近未来テイストのロックチューン「Wonder Woman」。貴重なコラボ映像を、ぜひご覧ください。
MVに収められた3人の衣装は、どれも個性的。
ミニスカ&ニーハイブーツの安室奈美恵。
前髪パッツンの黒髪に、大ぶりのイヤリングがよく似合うAI。
ハードな印象を抱かせる、オールバックの金髪と赤いファーでキメた土屋アンナ。
彼女たちの個性は、見事なまでにバラバラです。
しかし、音楽によく耳を澄ませると、不思議な統一感が伝わってきます。
その要因は、この曲が3人の女性歌手のコケティッシュさを競ったものではないということ。
彼女たちが表現したのは、女性という枠組みを超えた、1人の人間としての姿。
言い換えれば、歌詞の表現を通して、3人が自分らしさを発揮し合ったのがこの曲です。
誰かの前で自分らしさをさらけ出すというのは、実はとても難しいこと。
それを作品として成立するレベルでやってのけた彼女たち。
互いの個性をしっかり受け止め、信頼し合っていなければ不可能です。
映像から伝わる統一感には、そんなバックボーンがあるように感じます。