この振り付けを行なったのがMIKIKOなのです。となると、MIKIKO説が有力になってきます。
このようにミステリアスな部分があるからこそ世間はワクワクし、話題になるのではないでしょうか。
本人の事情とはいえ正体を明かさないことがプロモーションにおいてプラスに働いたことは間違いないでしょう。
「時よ」の歌詞を紐解く
ミュージックビデオも気になるところですが、今度は「時よ」の歌詞に迫っていきましょう。
動き出せ 針を回せ
次の君に繋がれ
時よ 僕ら乗せて
続いてく 意味もなく
出典: 時よ/作詞:星野源 作曲:星野源
時間は私たちの意思とは関係なく誰にでも平等に与えられ進んでいきます。
その時の流れの中で、置いていかれないようにするには自分を鼓舞し、未来へ繋げていくことが大切です。
また「意味もなく」という言葉からは時の無常さも感じることができます。
そんな印象的なサビのメロディーからこの曲はスタートします。
結んで開く 朝顔の色
茜の空に帰る鳥の色
月も朝日も この顔の色
子供の心
今も ここに あるの
出典: 時よ/作詞:星野源 作曲:星野源
ちょうどこの曲の制作をしていた頃に、星野源はドラマ「コウノドリ」に携わっていました。
その時の経験から歌詞に子供に関わる言葉を使いたかったそうです。
それがここの「結んで開く」という言葉で表現されています。
この歌詞は童謡の「むすんでひらいて」からインスパイアされているのではないかと考えられます。
また「鳥」という言葉からも「コウノドリ」を連想させます。
朝日や夕暮れなど、外で自由に遊んでいた子供時代を思い出させるような歌詞の世界が描かれています。
動き出せ 針を回せ
次の君に繋がれ
時よ 今を乗せて
続くよ 訳もなく
バイバイ 心から あふる想い
時よ 僕ら乗せて
続いてく 意味もなく
出典: 時よ/作詞:星野源 作曲:星野源
冒頭のサビを繰り返し、さらにそこに色付けがされていきます。
付け加えられた「訳もなく」という言葉からは好きなことを貫くのに理由なんかいらないという「日常」という曲でも歌っているテーマを連想させますし、「バイバイ」という言葉からは過去は振り返らずに前向きに進んでいこうという決意が感じ取れます。
結んで開く 赤子の声が
柵を手にしてそこに立ち上がり
その瞳から生まれた恋が
すべてを繋ぎ
今も ここに いるの
出典: 時よ/作詞:星野源 作曲:星野源
2番でも「子供」を意識した歌詞が踏襲されています。
サビで「バイバイ」と過去に捕らわれないようにしつつも、今の自分を形作ってきたものや成長してきたこと、やりたいことを実現させていくまでのプロセスも、もちろん大切だということが「立ち上がり」や「全てを繋ぎ」という言葉で表現されています。
動き出せ 針を回せ
次の君に繋がれ
時よ 今を乗せて
続くよ 訳もなく
バイバイ 心から あふる想い
時よ 僕ら乗せて
続いてく 意味もなく
出典: 時よ/作詞:星野源 作曲:星野源
サビをさらに繰り返し、前向きな気持ちにさらに拍車を掛けていきます。
初めての春を
夜に鈴虫の歌を
夕立に濡れた君を
白い息に 日々を残して
出典: 時よ/作詞:星野源 作曲:星野源
時の流れを四季の移り変わりと共に表現している文学的な歌詞のCメロになっています。
流れていくような歌詞は、些細だけど印象的な思い出を繋いで、日々は繋がっていくものだということを教えてくれます。