4thアルバムから『Snow Men』をピックアップ!

【Snow Men/星野源】歌詞を解説!さよならと告げるのは何故?切なく儚いオトナの愛に酔いしれようの画像

今回ご紹介する『Snow Men』は2015年12月2日にリリースされたアルバム「YELLOW DANCER」に収録されています。

「恋」から星野源を知り、このアルバムを起点に彼の歴史をさかのぼったリスナーも多いのではないでしょうか。

怪しげな雰囲気のMVがオシャレ!

『Snow Men』はアルバム収録曲でありながら、素敵なMVが制作されています。

薄暗い部屋の中で光沢のある白いワンピースが照明の色を映し、非常に妖艶な雰囲気

この映像と歌詞に関連性はあるのでしょうか?!

星野源が語った『Snow Men』の歌詞の意味は本物?!

【Snow Men/星野源】歌詞を解説!さよならと告げるのは何故?切なく儚いオトナの愛に酔いしれようの画像

星野源は『Snow Men』についてのインタビューの中で、歌詞に性的な意味を含めているといった趣旨の発言をしています。

しかし、それを真実として受け取るかどうかは、リスナーに委ねられているのかもしれません。

今回は星野源による「表向きの歌詞説明」とは違う視点から、歌詞を読み解きます。

水の行く末

この曲の「君」は女性だと仮定し、語り手は男性として読み解きましょう。

さて、男性は今どこにいて、どこに向かっているのでしょうか。

何かを探してたどり着いた頂にて

君の中を 泳ぎながら
山上を越えた
夕日が映った

出典: Snow Men/作詞:星野源 作曲:星野源

君=女性とするならば、このセクションの冒頭で彼がいる場所は海、母なる海だと考えられます。

そして海から川に辿りつき、まるで鮭のように遡上していきます。

彼は、彼女の心の中で自分の居場所を探しているのではないでしょうか。

体に傷をこしらえながら上った頂で、彼は夕焼けの色をまとう何かを見たのです。

それは恐らく、彼自身。

のような存在の彼に、橙色が反射したのでしょう。

一見非常にポジティブな光景に思えるのですが、水である彼にとって日差しは天敵

熱によって彼は水分子となって形を失い、空へと上っていくのです。

その輝きは無関係

雲の中を 突きぬけたら
街の灯が見えた
奇跡が瞬く様

出典: Snow Men/作詞:星野源 作曲:星野源

水分子となった彼が次にたどり着くのは空の上。

そこで他の分子を取り込みながら大きくなり、形をなしたのでしょう。

形をなした彼は重さを増し、空の上にとどまっていることができません。

この歌詞の表現やタイトルから察するに、雪となったのだと想像できますね。

分厚い雲に遮られていた眼下の景色が目に飛び込んできます。

そこにあったのは「街」。

美しい光景を「奇跡」だと比喩しますが、どこか他人事のように感じます。

奇跡の中に自分は身を置かず、外から眺めている状態なのです。

しかも「瞬く」という言葉から分かる通り、奇跡はほんの一瞬の出来事。

雪として空から落ちていく彼がその一瞬を掴み取るのはきっと難しいでしょう。