Eve「やどりぎ」
インターネットを中心とした活動を続けているEve。
彼の正体は謎に包まれており、自身の情報はほとんど公開されていません。
生年は明かしておらず、顔もライブ、イベント以外では見ることができない。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/Eve_(歌手)
楽曲と歌声のみでリスナーを魅了し続けている彼ですが、今回はそんなEveの楽曲についての記事です。
今回取り上げるのは「やどりぎ」。
恐らく、植物のヤドリギをモチーフとしているのでしょう。
まず、ヤドリギがどんな植物かをご紹介します。
寄生植物で地面には根を張らず、他の樹木の枝の上に生育する常緑の多年生植物である。他の樹木の幹や枝に根を食い込ませて成長するが、一方的に養分や水を奪っているわけではなく自らも光合成をおこなう半寄生である。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/ヤドリギ
名前からも分かるように、他の植物に宿る植物。
彼が楽曲のタイトルを「やどりぎ」としたのにはきっと深い理由があるはずです。
今回は彼がこの楽曲に込めた意味を考えるために、歌詞を徹底解釈していきます。
それでは1番から順番に見ていきましょう。
1番
呼吸の仕方
呼吸を覚えた 教わってないけど
生きようとしたんだ まるで覚えてないけど
出典: やどりぎ/作詞:Eve 作曲:Eve
まず1番の最初の部分です。
この2行では、生まれた時のことを考えているのでしょうか。
人間は呼吸の仕方を親に教わらず、最初から自分で呼吸をする生き物です。
このことを、このパートの軸としています。
これを彼は「生きる意志」であると思っているようです。
この出だしが後の歌詞にどのように繋がっていくのでしょうか。
心臓の速さに ついていくのが
やっとのおもいでさ 君は笑ってみせた
出典: やどりぎ/作詞:Eve 作曲:Eve
これも生まれた時のことでしょうか。
1行目は、赤ちゃんの鼓動の速さを指しているのでしょう。
2行目の表現がEveらしい表現だといえます。
普通は赤ちゃんについて言及するときは「泣いている」などとするのが普通です。
しかし、彼は「笑う」という正反対の言葉で表しています。
ここまでの歌詞の流れで読むと、生命を賛美しているように感じる表現です。
感情と愛情
僕の感情はまださ 上手く動いてないけど
余所見するくらいには なんて余裕はあんのさ
出典: やどりぎ/作詞:Eve 作曲:Eve
ここからは、赤ん坊だった頃から少し成長しているように感じます。
少年時代を指しているのでしょうか。
「感情」という言葉が出てくることから、そのように感じられます。
完璧ではないけれど、環境を感じ取る力はある。
だから周りを見渡すことができるのです。
愛情の裏側は 空っぽさ
なんて思うヒマもない そんな毎日を送ろう
出典: やどりぎ/作詞:Eve 作曲:Eve
そして、このパートの1行目では「愛情」という言葉が登場。
他にも大人っぽい表現が並び、人間の青年時代を彷彿とさせます。
そして、1行目の後半では「愛情」という言葉の裏に隠された空虚さを指摘しているのです。
けれど、2行目ではその指摘をひっくり返します。
Eveはそんな風に斜に構えることを止めようと私たちにいっているのでしょう。
そんな風に言葉の裏を読む時間がないくらい、充実した日々を送ること。
私たちに必要なのは、そういう日々なのです。