壊れていく関係
痛み
罪と罰 術もなく 傷つけ合った 期限切れの幸せの中で
出典: 初恋/作詞:秦基博 作曲:秦基博
筆者はこの歌詞が曲の中で一番重く、悲しい表現に感じました。
些細な事で口論になり、お互いに傷つけあう。
相手の存在そのものが、重荷に感じてしまうのです。
そして、胸に突き刺さるような最後の言葉。
とても悲しい表現だけど、シンプルで的を得た表現です。
失恋や別れの経験がある人は、共感できるのではないでしょうか。
中身のない偽物の幸せほど、切なく悲しいものはありません。
純粋すぎた心
はじめての 後悔と痛みを知って
出典: 初恋/作詞:秦基博 作曲:秦基博
初めての恋、こんなにも辛く胸が締め付けられるなんて思わなかったでしょう。
順調だった頃に感じた幸せが大きいほど、失った時の心の痛みも大きくなります。
人が生きる中で、最も後悔することが多いのはもしかすると恋なのかもしれません。
純粋すぎた季節は 今 終わった
出典: 初恋/作詞:秦基博 作曲:秦基博
相手の気持ちを素直に受け止め、ただ純粋に真っ直ぐに恋をしていた日々。
どれだけ後悔しても、もうあの頃には戻れません。
けれど人生を振り返ってみると、後悔も案外悪いものではないのかも。
こうやってたくさんの事を経験しながら成長してきたんだなと、大人になってふと感じる人もいるのではないでしょうか。
孤独
重荷
いつか ひとりでいるより ふたりでいるほうが孤独になってたね
出典: 初恋/作詞:秦基博 作曲:秦基博
今までの人生で「孤独だなぁ」と感じた経験はありますか?
例えば、1人で旅に出かけた時や1人で食事をしている時。
幸せな毎日を送っていても、誰にでもふと「小さな孤独」を感じることはあるのです。
中には、家族や恋人を失って、長い間大きな孤独と闘ってきた人もいるでしょう。
きっと、想像しがたい苦しみのはず。
それでも人は何かに希望を見出し、前を向いて生きていきます。
本当に強いです。
しかし、孤独は1人ぽっちの人だけが感じるものなのでしょうか?
この曲の1つの大きなテーマである「孤独」。
この2人は別れる前から、孤独でした。
まだ隣には恋人がいるのに、1人ぽっちより辛い孤独を感じてしまったのは何故でしょうか?
忘れられない過去
じゃあね またね 追憶の光が迫って 不揃いな影は まだ動けない
出典: 初恋/作詞:秦基博 作曲:秦基博
お互いに傷つけ合い、そこに「愛」はなくなってしまった。
けれど、ふとした時に過去の想い出が頭をよぎるのです。
このまま一緒にはいられないけれど、離れることを受け入れられずに躊躇してしまう。
これがまさしく「未練」なのでしょうね。
何を躊躇っているのか自分でも分からない。
それは心の隅っこで、相手を大好きだった頃の自分が邪魔をしているからです。
「影」は、二人の凸凹で嚙み合わない心の様子を表しているのでしょう。
2人はまだ、あと一歩踏み出せないままなのです。