「シャルル」
バルーンとは?
バルーン 須田景凪
Balloon SudaKeina
1月20日生まれ。関東在住。
音楽を作っています。
2013年から作曲を始め、今に至ります。色々なことをしてみたいです
出典: https://www.tabloid0120.com/plofile
初め須田景凪はスタジオミュージシャンのドラマーを目指していましたが、才能のある人と自分を比べて、あまりの自分の才能の無さを実感してドラムを辞めます。
そして、ドラムを全て売り払い、自宅で曲が作れる機材を購入。これがバルーンの始まりです。挫折がきっかけでこんな名曲が生まれたのですね。
ドラマーを続けていたら「シャルル」はこの世に生まれていなかったことになります。
挫折も全て必要な経験という事実に心が救われますよね。
それから自宅で曲を作り須田景凪は2014年から曲をニコニコ動画で投稿開始。
この時はボーカロイドを使用していたので自分では歌っていなかったのです。機械に自分の歌を歌わせるイメージですね。
そうしてニコニコ動画から人気に火が着いていきました。ついに「シャルル」をセルフカバーしたYouTube動画が410万回オーバーの再生を達成!!
最近では須田景凪名義で「シンガーソングライター」としても活動しています。バルーンは楽曲提供という位置づけですね。
「シャルル」の歌詞
深掘り
「シャルル」はフランス語で「男」という意味だそうです。どんな視点で歌詞が書かれているのか見てみましょう。
私的な解釈をしています。歌詞には書かれていないことも想像して文字にしているのでご了承ください。
さよならはあなたから言った
それなのに頬を濡らしてしまうの
そうやって昨日の事も消してしまうなら もういいよ
笑って
花束を抱えて歩いた 意味もなくただ街を見下ろした
こうやって理想の縁に心を置き去っていく もういいか
出典: シャルル/作詞:バルーン 作曲:バルーン
歌詞の登場人物は「僕」と「彼女」です。
さよならって彼女が僕に言ったのに、彼女の方が泣いているのはなぜなのだろうか、と僕は疑問に思っています。
そうやって昨日の事も消し去って忘れてしまうのならもういいから、僕に笑っていてよ、とちょっとキレ気味の僕。
彼女にあげるはずだった花束を僕は抱えて歩いました。そうして、ただぼんやりと意味もなく街を見下ろす。
これから彼女とともに未来を歩んでいくはずだったのに、もう僕の理想の世界はなく、この想い出を置き去っていくだけ。
そんな風に僕は思っています。
もういいかもしれないと諦めの気持ちも出てきた僕ではないでしょうか。
空っぽでいよう それでいつか 深い青で満たしたのならどうだろう
こんな風に悩めるのかな
出典: シャルル/作詞:バルーン 作曲:バルーン
「今は心を空っぽにしよう。そして、いつか幸せになったらこんなにも悩んでいられるのかな」なんて考えている僕ではないでしょうか。
愛を謳って謳って雲の上
濁りきっては見えないや
嫌嫌
遠く描いていた日々を
語って語って夜の群れ
いがみ合ってきりがないな
否否
笑い合ってさよなら
出典: シャルル/作詞:バルーン 作曲:バルーン
愛を謳っても謳っても、瞳は涙に濡れて濁って何も見えない。
でも別れるのは嫌だ!嫌だ!と感情的になる僕の姿を表している歌詞ではないでしょうか。
彼女とともに幸せな未来の日々を僕は描いていました。
彼女と理想の未来を語り合った夜もありました。そしてケンカになったことも。
でも、もうそんな過去は否定するしかないのです。最終的には笑い合ってさよならするしかないから。
朝焼けとあなたの溜息 この街は僕等の夢を見てる
今日だって互いの事を忘れていくんだね ねえ そうでしょ
黙っていよう それでいつか苛まれたとしても
別に良いんだよ こんな憂いも意味があるなら
出典: シャルル/作詞:バルーン 作曲:バルーン
朝焼けが訪れる時間まで彼女といっしょにいたようですね。彼女の溜息がすぐ近くで聞こえるようです。
この街は「2人の夢」=「未来」を見ている。でも、今日からは毎日お互いのことを忘れていくんだよね。
悲しいけどそうでしょう?そんな僕の内面の叫びを感じます。
別れ間際、最後に「君が好きだ」と言うことは黙っていようと考えている僕の姿を表現しているのではないでしょうか。
後になって後悔してもいいんだ、と僕は考えています。
僕の最後のプライドがそう考えさせているのかも?と考えると切ない状況です。
恋と飾って飾って 静かな方へ
汚れきった言葉を今
今今
「此処には誰もいない」「ええ、そうね」
混ざって混ざって二人の果て
譲り合って何もないな
否否
痛みだって教えて
出典: シャルル/作詞:バルーン 作曲:バルーン
自分にとっては汚れきって使いたくない言葉「此処には誰もいない」ですが、今の気持ちを抑えるためにこの言葉を使って自分に嘘をついている場面ではないでしょうか。
2人がここにいなかったことで、自分の悲しみを紛らわせます。
お互いを傷つけないように穏便に最後を迎えようとしているシーン。
気持ちをお互いに言わないままではいけないという否定の感情ではないでしょうか。
2人の痛みを分かち合えたらいいのにと願う心が見えます。でも、もう共有する関係ではないのが切ない状況ですね。