時の大海で 喧騒の波間で
驚いた笑顔見せて
出典: 創造/作詞:星野源 作曲:星野源
聞いた人も自分も「面白い」と思えるものを作りたいと考えて、日々ものづくりに励んでいる星野源。
全ての作品はものを作るからには驚いて楽しんでほしいという想いから生まれています。
この曲を聞いて「すごい!」「面白い!」と言わんばかりの歌詞が印象的ですね。
2020年〜2021年のコロナ流行により落ち込んだ世の中だからこそ、気分の上がる楽曲を届けたいという気持ちが伝わってきます。
聴いた人が自然と笑顔になっていく様子が浮かんでくるようです。
最後がお願い口調なのも星野源の人柄が滲み出ていますね。
「遊ぶ」は娯楽の意味だけではない
色褪せぬ 遊びを繰り返して
出典: 創造/作詞:星野源 作曲:星野源
本作には「遊ぶ」という言葉がたくさん使われています。
ゲームで遊ぶという意味だけではなく、遊び心のある人生というニュアンスもあるでしょう。
人間はつい余計なことをしてしまったり、思いついてしまったりする生き物です。
縄文時代に作られた縄文土器のように、食べ物を食べたり入れたりする器に装飾を施すことは利便性を考えると必要ありません。
でも人間はその余計な装飾に価値を見出していて、それは縄文時代だけの話ではなく、今、そして未来へと続いていく考え方なのです。
そんな人間ならではの生き方から「遊ぶ」という言葉の本当の意味を楽曲に込めたのでしょう。
散りばめられたものづくりへの愛
命と共に 遊ぶことにある
出典: 創造/作詞:星野源 作曲:星野源
ゲームや音楽の娯楽は生きていく上で、絶対に必要なものではありません。
しかし娯楽であるゲームや音楽を生み出し、それを楽しめるのは人間だけなのです。
ここからもものづくりに対する愛を感じます。
「遊ぶ」という言葉が曲のあらゆるところに使われているのは、星野源が「ものづくり=遊び」と捉えているからだといえますね。
みんなと違う方向に走り出すことが非常識
世の中をズラすという前向きな発想
あぶれては はみ出した
世をずらせば真ん中
出典: 創造/作詞:星野源 作曲:星野源
できないと思われることをやり遂げれば、世の中にとってそれが普通になるという意味がこのフレーズには込められています。
たとえ自分の理想が周りに理解されなくても、それを実現できた人が世の中を回していくのです。
もしも世の中に生きづらさを感じている人がいたとしてもそれは単なる価値観の違いでしょう。
少し場所を変えればそこが中心になります。
組織からあぶれていて、周りと考えがズレていても大丈夫なんだと思わせてくれるフレーズが魅力的ですね。
任天堂への最大のオマージュ
何か創り出そうぜ 非常識の提案
誰もいない場所から 直接に
出典: 創造/作詞:星野源 作曲:星野源
ここでの表現は常識を欠いているというマイナスな意味ではなく、「個性的な」という意味が近いでしょう。
みんなが向いている方向にあるものが常識なら、それとは逆の方向に走り出すことは非常識なことと捉えます。
しかしそれが世間に認められれば、それが普通に変わっていくのです。
数年前はありえないことだったかもしれませんが時代に受け入れられるだけであっという間に「当たり前」になります。
誰も手をつけないところで工夫をこらし、面白いものを生み出し続けてきた任天堂。
任天堂が動くだけで、ありえないものが日常にあっても違和感のないものへと変わっていく凄さをオマージュしたフレーズなのです。
多くの人を驚かせるような新しいものを生み出そうとしている人にとって任天堂の経営方針は共感できる部分が多いのでしょう。