中毒性のある世界が魅力の米津玄師
現在、20代~30代の男性ソロアーティストの中で、最も勢いのあるアーティスト、それが米津玄師といえるでしょう。
まるで文学作品を思わせる独特の歌詞の世界、その歌詞をのせるメロディーも個性的で、唯一無二の米津玄師の世界を創り上げています。
中毒性のあるその世界が、若い世代に熱烈に支持されている理由ともいえるでしょう。
ここでは、米津玄師の歌詞検索TOP5を、ランキング方式でご紹介します。
併せて、その深い歌詞内容も見ていきましょう。
ランキング5位~3位までをまずはご紹介
5位 ピースサイン
2017年に発売されたメジャー7枚目のシングルで、アニメ「僕のヒーローアカデミア」の主題歌に起用されました。2018年1月現在、米津玄師の最大のヒット曲でもあります。
アルバム「BOOTLEG」にも収録されています。
米津玄師らしい、心地よいデジタルサウンドの疾走感のあるロックチューンです。
残酷な運命が定まってるとして
それがいつの日か僕の前に現れるとして
ただ一瞬 この一瞬 息ができるなら
どうでもいいと思えた その心を
もう一度
遠くへ行け遠くへ行けと
僕の中で誰かが歌う
どうしようもないほど熱烈に
いつだって目を腫らした君が二度と
悲しまないように笑える
そんなヒーローになるための歌
さらば掲げろピースサイン
転がっていくストーリーを
出典: ピースサイン/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師
行く先に何があるかは、誰にもわかりません。
いいことも、そして試練も待ちかまえていることでしょう。
でも何が起こったとしても、生きてさえいれば。
そう思える強さを持ったなら、その想いを大切にして、進んでいくのです。
自分の中から聞こえるのは、”遠くへ行け”という声。
それはきっと誰かではなく、昨日とは違う強くなった自分の声。
自分で、自分の背中を押して、駆け出すのです。
その想いを強く持っていけば、大切な人が悲しまないように守ることだってできる。
自分の中から聞こえるその歌は、自分が強くなるための、自分が叫ぶ声。
湧き上がる想いとその声で、ピースサインを掲げられるヒーローになっていくのです。
4位 春雷
2017年に発売された4枚目のオリジナルアルバム「BOOTLEG」の収録曲。
リリース以前にライヴで披露されており、音源化が期待されていました。
ファンに高い人気を誇る曲で、シングル曲ではなく、タイアップもついていませんがMVも制作されています。
このMVは、米津玄師の公式Twitterのフォロワー数、そして公式YouTubeチャンネルの登録数がどちらも100万人を超え、ダブルミリオンを達成した記念に制作されたということ。
終盤には、少しですが米津玄師のダンスを見ることもできます。
揺れながら踊るその髪の黒が 他のどれより嫋やかでした
すっと消えそうな 真っ白い肌によく似合ってました
あなたにはこの世界の彩りが どう見えるのか知りたくて今
頬に手を伸ばした 壊れそうでただ怖かった
出典: 春雷/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師
とても繊細で瑞々しい表現ですね。
これが米津玄師の真骨頂でしょう。
好きな女性に触れるのもためらわれる。
この繊細で、美しいものに自分が触れてしまうことで何かが違ってしまうんじゃないかと心の中で恐れを抱いています。
黒髪の美しい、色白の女性が髪を揺らしながら視線をこちらへ送る様子が鮮やかに目に浮かびます。
言葉にするのも 形にするのも そのどれもが覚束なくって
ただ目を見つめた するとあなたはふっと優しく笑ったんだ
嗄れた心も さざめく秘密も 気がつけば粉々になって
刹那の間に 痛みに似た恋が体を走ったんだ
出典: 春雷/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師
彼女はこんなにも美しいのに、不器用な自分は、何もできない。
その美しさを称える言葉も出てはこないし、この気持ちが何なのか自分でもわからない。
不器用すぎる自分に嫌気がさしながら、やっとのことで目を見つめたら、あなたはそんな僕に微笑んでくれた。
心に抱いていたいろんな劣等感や、わだかまりや嫉妬など、その瞬間に全部吹き飛んで、この感情は恋だということにその時初めて気付いたのです。
まるで雷に打たれたような衝撃と痛みをもって。
3位 アイネクライネ