消えてしまいたい生涯なんてもんに意味はあるんですか。
消えてしまいたい生涯なんてもんに夢はあるんですか。
無いじゃん。

出典: あの世行きのバスに乗ってさらば。/作詞:ぷす 作曲:ぷす

Cメロはある意味「私」の叫びなのかもしれません。

生きていることに意味を見いだせない「私」は、人生に絶望しています。

自分に対する価値を自分自身で否定しているため、全く生きたいと思わないのでしょう。

その結論が「無い」なのです。

死は救いになりえるか?

それが私に出来る最初で最後の悪あがきだ
あの世行きのバスに乗ってさらば。
でも私は悔いて叫んで雨が降って

出典: あの世行きのバスに乗ってさらば。/作詞:ぷす 作曲:ぷす

結局彼女は死ぬことを選ぶのか。

それはこの歌の中ではわかりません。

しかし、ひとつだけ言えることは彼女は実は生きたいということです。

悔み、叫ぶのです。

これはつまり、本当は自分を肯定して生きていたいということでしょう。

それができないから、命を奪ってほしいのです。

「ツユ」のワールドと「あの世行きのバスに乗ってさらば。」

「あの世行きのバスに乗ってさらば。」とは?

この「あの世行きのバスに乗ってさらば。」というタイトルは歌詞としても出てきますよね。

どうして「バス」なのでしょうか?

また、MVにはバスが一切出てきません

この意味を考えてみましょう。

そもそも学生にとってバスとは、通学手段のひとつであることが多いですよね。

しかし一方で家と学校という全く別の場所をつなぐものでもあります。

乗っていれば目的地に着きますし、ほかの人も乗りあうものです。

つまり、バスは日常の地続きでありながら他人と同調しつつ、勝手に目的地についてくれるものなのです。

だからこそそのバスの行き先が「あの世行き」であればいいな。という願望なのです。

「ツユ」の描く物語

実は、「あの世行きのバスに乗ってさらば。」はひとつの物語の一部分です。

ツユのデビュー曲、「やっぱり雨は降るんだね」から「ロックな君とはお別れだ」までが物語の1章。

ナミカレ以降は2章になります。

1章は、「あの世行きのバスに乗ってさらば。」などに出てくるツインテールの女の子が主人公です。

この女の子は同じクラスメートであろう優等生の女の子と自分を比較します。

そしてどんどん自信を失っていく、という物語。

劣等感を抱く思春期の少女の思いが描かれています。

この物語の最後にどうなるのか。

ぜひ音楽を聴いてみてくださいね。

おすすめの曲

思春期特有の悩みやアイデンティティを描いた曲は多くあります。

特にボカロは作者も10代20代のことが多いので、共感しやすい歌詞が多いのです。

今回は、そんなボカロの中からカンザキイオリの曲を紹介しましょう。

命とは、という題材を等身大の少年が考えたような歌詞はとてもシンプルで、その分共感しやすいでしょう。

人気のボカロP「カンザキイオリ」によって爆発的人気となった【命に嫌われている】。ある意味衝撃的なその歌詞には胸が詰まるほどの「生きる」ことへのひた向きさがありました。歌詞の意味を考察しながらご紹介します!

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