「優しさの行方」は1stアルバム「narimi」のリード曲
「narimi」とは
「優しさの行方」は2014年10月8日にリリースされたMy Hair is Bad(以下、マイヘア)の1stアルバム「narimi」のラスト、12曲目に収録されています。
「narimi」に収録されている楽曲は下記の12曲ですが、どれも個性的で魅力溢れる曲ばかり。
そして最後に収録されている「優しさの行方」は、このアルバムのリードトラックというべき曲なんです。
1.アフターアワー
2.元彼氏として
3.ドラマみたいだ
4.白熱灯、焼ける朝
5.彼氏として
6.夜行バス
7.マイハッピーウェディング
8.友達になりたい
9.教室とさよなら
10.ふたり
11.18歳よ
12.優しさの行方
出典: narimi/My Hair is Bad
ところで、アルバム名「narimi」ってどういう意味なのか気になりませんか?一瞬"波乗り"と勘違いしてしまった筆者は非常に気になったので調べてみました!
このアルバム名、実はマイヘアのボーカルである椎木知仁さんの元彼女の名前なんだそうです。
実際に「付き合ってました!」と名言するインタビュー等は見つけられませんでしたが、これまでの雑誌の記事やTwitter、ライブでの発言などから「narimi」=元カノの名前説が定説となっています。
元カノの名前を付けたアルバムのリードトラックともあれば、「優しさの行方」への思い入れも一層深いのではないかと想像されますね。
「優しさの行方」への想い
「優しさの行方」について、作詞者でもある椎木さんは「特にいい曲が出来たとは思わなかったが、周りの人からはいい曲だと評価された」という主旨の発言をしています。
どうやら、ご自身よりも周囲の人からの評価の方が高かったんですね。
自分自身では気が付かないほどナチュラルに綴った曲だったからこそ、飾り立てていない椎木さんの想いが同年代の若者の心をとらえてスーッと入っていくのかもしれませんね。
かっこいいと評判の「優しさの行方」MV

多くの人からかっこいいと評判なのが、こちらの「優しさの行方」のMVです。
映像とサウンドの力強さにもかなり引っ張られます。
「優しさの行方」の歌詞を解説
それでは、「優しさの行方」の歌詞を見ていきましょう。様々な捉え方ができるとは思いますが、こんな風に解釈するのはいかがでしょうか?
騙されていたいのさ
騙されていたいのさ
このままずっと
剥がされて痛いのは
誰より自分が可愛いからさ
出典: 優しさの行方/作詞:椎木知仁 作曲:椎木知仁
「騙されていたい」というのは、このままずっと、彼女との現実から目をそらしていたいということではないかと思われます。
「剥がされて」というのは、自分の本音を知られてしまうことでしょうかね。
「自分の本音を知られて嫌がられるより、現実から目をそらしていたい」と解釈することができそうです。
そして、それもこれも「自分のことが大切だから」と歌っているのです。
しかしこの言葉のわりには自己中心的な匂いは薄いのが本作品です。<自分が可愛い>という歌詞の裏には、どんな気持ちがあるのでしょうか。
何もしたくない それはそれでいいだろ
何もしたくない
それはそれでいいだろ
逆に働きたい
それもそれでいい
あの子と付き合いたい
無理をしたっていいのさ
誰もが誰かの時間に生きてる
出典: 優しさの行方/作詞:椎木知仁 作曲:椎木知仁
今その時に、自分がやりたいことを何でもやってみればいいということを言っていますね。
要は、今の自分がどうしたいのかが大切ということでしょうか。
<誰もが誰かの時間に生きてる>ということは、人は他人を助けたり、寄り添ったり、依存したりしながら生きているということなんでしょう。
しかし、そこに「自分」があるのか?やりたいようにやってることなのか?と疑問が生まれます。ちょっと歌詞に矛盾を感じませんか。
だけどね……「優しさの行方」は、きっと恋の歌なんです。恋しているときって、相手の為に無理できるし、相手の時間軸で生きることが自分の喜びになりますよね。
恋をしているからこそ「ちょっと無理をしてでも何でもやってみればいい」と感じているのでしょう。