子どもの声が暖かさをプラス

楽曲には子どもの声がたくさん入っています。

とりとめのないさざめきや、はしゃぐ声、大きな声で歌う声…

「屈託なく笑う」ということは、何歳くらいから難しくなってしまうのでしょうか。

美しく張り付けた笑顔よりも、自然に湧き上がる笑顔こそ、満点の笑顔と言えるかもしれません。

そんな笑顔ができますように、明日もまた幸せでいれますように、というメッセージが届きます。

誰かに幸せを願われているような温かさと、大切な誰かの幸せを願う優しさ

そして自分の幸せを信じる勇気とが、このワンフレーズに詰め込まれています。

暖かい休息場所がある~2番~

雲の綿菓子つまんでは
ひと休みの草原
「風はどこへ 帰ってゆくの?」
鳥に 尋ねましょう

夕日のレース肩にかけて
伸びてく影と駆けっこ
「見守ってるずっと…」光る宵月の
優しさに抱かれてごらん

出典: YUME日和/作詞:木幡英之 作曲:宮崎歩

たくさん遊んだ後の休息

「雲って綿菓子みたい、甘いかな」と思ったことありませんか?

「風はどこから吹いて、どこで終わるのかな」と思ったこともあるかもしれません。

子ども達の純粋な好奇心に輝く表情が目に浮かんでほほえましいですね。

夕方になって伸びる影、宵の空に見上げた月の淡い光。

誰もが見た、そんな懐かしい情景が歌詞の中に浮かび上がります。

お日様が外に誘うなら、夕日は「お家に帰ろう?」と促しているのですね。

「宵」とは日が暮れた時間帯、夜の始まり。

そんな宵の月が、家路を照らし帰っていく後ろ姿を見守っているようです。

また明日逢おうね!~後半サビ部分~

星を列(なら)べて空のボタン
夜のカーテンを留めてあげる
明日も逢えるよ夢日和
その笑顔 忘れずに いるなら

出典: YUME日和/作詞:木幡英之 作曲:宮崎歩

一日が終わる夜には、心地よい疲労感があります。

眠くなって暖かく重くなる体にあらがうように、もっと起きて遊んでいたいという気持ち。

「明日また逢おうね」という約束があるから、安心して目を閉じることができるのです。

朝になったらまた、お日様がきっと外の世界へ誘ってくれるから。

アニメのあの場面に重なる歌詞

この後半サビの部分は、ドラえもん映画『ワンニャン時空伝』のある場面を思い起こさせます。

子犬イチや人間のエゴによって捨てられた多くの犬猫を保護したのび太君たち。

まだ人類のいない三億年前の世界に犬猫が自由に暮らせる世界を作ります。

やがて夕方になりタイムマシンで現代に変えることになったのび太君が、寂しがるイチにこう声をかけます。

「明日、また来るからね!」

しかし、その約束は果たされませんでした…。

リピートすれば分かる!感涙ポイント

のび太君は本当に、翌日来るつもりで約束したのです。

しかし、乗り込んだタイムマシンに不具合が起こってしまいました。

のび太君たちは三億年前に置いてきたイチのもとへは行けなかったのです…。

この展開が分かる状態で、もう一度ドラえもん映画『ワンニャン時空伝』を見ると、泣けてしまいます。

「また明日」の約束が果たされないと分かって見るから、のび太君の「また明日来るからね!」のセリフが切ない。

さらにその場面が、『YUME日和』の「明日も逢える」のフレーズに重なってしまう…。

曲を聴いただけで、映画のシーンを思い出して泣いちゃう、という感涙のループに陥ります

映画は結果的には、長い時を超えて巡り合うことができるというハッピーエンドですので、ご安心くださいね。

1度目の新鮮さはないものの、2度目以降の深読みも、楽しみの一つです。

ほのぼのするMVも必見

【YUME日和/島谷ひとみ】映画「ドラえもん」EDテーマに起用され神曲と話題に!歌詞を徹底解釈♪の画像

優しい表情にほっこり

初めから終わりまでほのぼの優しい仕上がりのMVも必見です。

白が基調のゆったりとしたファッション。

トレードマークのストレートヘアでなく、毛先をゆるくカールさせた柔らかなヘアスタイル。

シンプルな木製の椅子に座り歌う島谷ひとみの姿は、ナチュラルな美しさが際立っています。

運動会の様子でしょうか。

たくさんの子ども達が、玉入れや駆けっこをしてしている映像が流れます。

子ども達に囲まれて一緒に歌う場面も多く、慈愛あふれたまなざしが印象的です。

『ワンニャン時空伝』では、声優にも挑戦している島谷ひとみ

バツグンの歌唱力に加え「美人なお姉さん」といったイメージがあったアーティストでした。

さらに、子ども好きな一面も垣間見えて、ファン層を大きく広げた一曲となっています。

おわりに