叙景的な歌詞で韻を踏んでいます。流れるように循環コードが続いていく中でとても気持ちが良いです。

次の歌詞の”はにかみ”と”ニヤつき”という言葉も、同じような意味でありながら微妙にニュアンスが違っていて面白いです。

米津玄師さんなりのこだわりがあるのでしょう。嘘をつく時は人間の口元が緩むのですね。

1人で夜を過ごしているからこそ感じられることは沢山あります。

月を眺めることなんて、誰かと一緒にいる時だとほとんど無いでしょう。

世界の終わりと考えることも日中だと無いはずです。誰もいなくなった深夜だからこそ感じてしまうのでしょう。

言いたいことなんてそんなない 想像より二人はくだらない
白けた日々よ泡になれ ハレルヤ

出典: Paper Flower/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師

絶望をイメージしてしまう言葉が散りばめられています。

”泡になれ”は、終わりを意味しているように思えます。 なのに”ハレルヤ”と祈っているのです。

絶望なのか、希望なのか、よく分からない印象を受けてしまうのもこの楽曲の特徴でしょう。

目の前の思い出が消えていく
あの時あなたはなぜ泣いていたの?
花が落ちるスピードで歩いていく
止まることのないメリーゴーラウンド

出典: Paper Flower/作詞:米津玄師 作曲:米津玄師

サビの歌詞はこれまで以上に普遍的すぎて、捉え方が非常に難しいです。

”思い出”は消えていきませんが、”目の前の思い出”は消えていきます。つまり、目の前に合った意識が遠のいていき、眠りについたのでしょう。”あの時”の思い出が消えてきます。

3行目で環七通りを歩いていた米津玄師さんに戻ってきます。

止まることのないメリーゴーラウンド

”メリーゴーラウンド”とは人生を指しているのではないでしょうか。

サビ前の歌詞で、絶望なのか希望なのか分からないと書きました。まさにその通りで、人生には右肩上がりの時があれば、落胆する時もあります。

それは止まることなく一生続いていくのです。

終わりに

【Paper Flower/米津玄師】ディストピアな歌詞の世界に迷い込んで…。壊れゆく美しさが切ないの画像

米津玄師さんの「Paper Flower」を紹介させて頂きました。

「Lemon」に熱中していた筆者でしたが、「クランベリーとパンケーキ」の中毒性にやられ、「Paper Flower」の不思議な世界観にも吸い込まれてしまいました。

現在「Lemon」が圧倒的な人気を集めていますが、カップリング曲にも耳を傾けて聴いて頂きたいです。

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