前述のパートを見ても、2人の関係というのは一見良好であるように思われます。

しかしながら実際にはそうではないと主人公は考えているようです。

平和なように見えて、水面下ではお互いに対して何か不穏な感情を抱えているのでしょうか。

恐らく3行目にある「危機」は前述のパートで主人公が謝ろうとしていることに対してでしょう。

こちらの危機に関しては主人公はそこまで気にしていない様子です。

しかし反対に4行目で描かれる危機の方は2人の関係において大きな問題となっているのでしょう。

その危機のせいで主人公は今の関係性が平和だとはいい切れないのだと考えられます。

もしかしたらこれは2020年に流行した新型コロナウイルス感染症を指しているのではないでしょうか。

世界的な危機となったこの感染症が心配しているのだとも捉えられます。

「折り合い」が意味するもの

「折り合い」を探す

星野源【折り合い】歌詞の意味を解釈!僕らはどこへ行く?家族のように映る二人の折り合いについて読み解くの画像

愛してるよ君を
探してるよいつも
他人のようで違う
2人の折り合いを

出典: 折り合い/作詞:Gen Hoshino 作曲:Gen Hoshino

ここでは主人公の君に対しての愛情が吐露されています。

そして同時に主人公は「折り合い」を探していると歌っているのです。

「折り合い」という言葉は互いが衝突しないように妥協点を作ることを意味します。

愛し合っているからこそ、お互いに「折り合い」をつけながら暮らしていきたい。

そう思っているのでしょう。

元々は別々に暮らしていた2人がいつの間にかとても近しい存在になっている。

近づけば近づくほど、ふとした瞬間にギクシャクしてしまうこともあるでしょう。

だからこそ2人はお互いにとっての「折り合い」を見つけようとしています。

愛があるからこそ

愛してるよ君を
探してるよいつも
家族のように映る
2人の折り合いを

出典: 折り合い/作詞:Gen Hoshino 作曲:Gen Hoshino

そして主人公はこの歌詞パートで、お互いを家族のように感じられるような距離を探っているといっています。

2人はもう結婚しているのかもしれません。

しかし元々は他人だった2人だから、なかなか「折り合い」をつけることが難しいのでしょう。

まだ結婚をしたばかりで、妥協点を見つけられずにいるようにも捉えられます。

相手のことを愛しているけれど、気持ちが何故かすれ違ってしまう。

だからこそ2人が安心して暮らしていける「折り合い」を探しているのでしょう。

距離がとても近いからこそ、お互いに配慮をしなければならない。

それはどんな夫婦や恋人でも同じなのではないでしょうか。

自分の意見ばかりを押し付けるのではなく、相手の意見も受け入れる。

そんな関係性を築くのは難しいですが、相手への愛があれば可能なのです。

変わらない日常を

星野源【折り合い】歌詞の意味を解釈!僕らはどこへ行く?家族のように映る二人の折り合いについて読み解くの画像

こんな時さえも 誕生日は来て
祝うだろう 日々は続けと

出典: 折り合い/作詞:Gen Hoshino 作曲:Gen Hoshino

こんな時というのは何を指しているのでしょうか。

先述した「大きな危機」を意味しているのかもしれません。

しかし誕生日は今までと変わらずに祝おうと考えています。

ここにはこれからもこのかけがえのない日々が続いてほしいという想いも隠されているのではないでしょうか。

それはまるで祈りのようにも感じられます。

2人の関係性

謝るようなことばかり

星野源【折り合い】歌詞の意味を解釈!僕らはどこへ行く?家族のように映る二人の折り合いについて読み解くの画像

「うん、ごめんなさい」
から始まるStyle
バカ極まる毎度のことだが
慣れてるわけじゃない

出典: 折り合い/作詞:Gen Hoshino 作曲:Gen Hoshino

主人公はいつも、君に対して謝るようなことをしているのでしょう。

それに対してどこか申し訳ない気持ちでいるのが感じられる歌詞です。

彼は自分でもいつも謝るようなことをしてばかりで、自分自身を「バカ」だと思っています。

しかし謝ることに慣れてしまっているわけではなく、本当に申し訳ないと思っているようです。

主人公はどこか不器用なのかもしれません。

2人の信頼関係

藁をつかめ テレビとかね
気分変えるのに最適だ
えー
多分漏れずクソみたいな話題
観るくらいなら君と喧嘩していたい
神へアーメン君への謝罪
まだ隠れラーメン食べたのしょない

出典: 折り合い/作詞:Gen Hoshino 作曲:Gen Hoshino