学生時代を振り返る

HoneyWorks feat.GUMI【初恋の絵本】歌詞の意味を解説!残り10cmの勇気とはの画像

楽曲「初恋の絵本」には、一体どんな物語が込められているのでしょうか?

詳しくは後述しますが、簡単にあらすじをまとめてみます。

まず、主人公は少女です。

根拠となるのは、歌詞の一人称が「私」であること。

また、MVでメインとして描かれているのが女の子であることです。

主人公は、卒業アルバムを開き、自分の学生時代を振り返っている様子。

数々の写真を見ているうちに、甘酸っぱい初恋の思い出がよみがえってきたのでしょうか。

始まりは何気なく

目立つ「君」

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出会ったのはいつだっけ?
何年前の春だっけ?
廊下ではしゃいで怒られてる人
クラスは離れてたけど

出典: 初恋の絵本 feat.GUMI/作詞:Gom,shito 作曲:Gom,shito

回想の中で最初に思い出されてきたのは、出会い。

主人公の中では、春だったことだけが確かなようです。

学生時代は濃い思い出がたくさんあります。

何年生の頃だったかは忘れてしまったのでしょう。

上の歌詞から、主人公と「君」は別のクラスだったことが分かります。

「君」は他学級の人からも知られているほど、目立つ存在だった様子です。

何かと目立ってましたよ 君は

出典: 初恋の絵本 feat.GUMI/作詞:Gom,shito 作曲:Gom,shito

続く歌詞から、もう1つ分かることがあります。

主人公の性格です。

主人公は、どちらかというとおとなしい学生だったのではないでしょうか?

根拠となるのが、上の歌詞です。

回想とはいえ、「君」に話しかける時、語尾が敬語に変わっています。

最初の歌詞など、自分ひとりで回想している時は「~だっけ?」と砕けた表現でした。

相手への呼びかけのみ、敬語になるのです。

「君」は別学級だというだけで、学年が離れているとは書かれていません。

そこから、同じ学年の、別クラスだった子と推測できます。

同い年のはずですから、砕けた口調で話しかけても何の問題もありません。

それでも、敬語を使ってしまう。

相手に対して丁寧で、引っ込み思案な印象を受けます。

縮まる距離

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話したのはいつだっけ?
声をかけてくれたんだっけ?
いつの間にかくだらない話して
冷やかされちゃって変な距離感
君は素気ないけど
でもね 知ってた

出典: 初恋の絵本 feat.GUMI/作詞:Gom,shito 作曲:Gom,shito

どんなきっかけか、主人公と「君」は話をする間柄になりました。

しかし振り返る今となっては、そのきっかけすら定かではありません。

それでも仲は進展していたようです。

多感な学生時代には、男女が話しているというだけで冷やかしの対象になってしまいます。

仮に恋愛感情がないとしても、からかわれると気まずい思いをしてしまうことも。

「君」もそんな態度を取ったのかもしれません。

しかし、主人公は「君」の本音を敏感に感じ取っていたようです。

主人公は「君」のことを好意的に思っていました。

「君」も、主人公のことが好きだったのです。

勇気が出なかったから

残り10㎝

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残り10㎝の勇気があったなら

出典: 初恋の絵本 feat.GUMI/作詞:Gom,shito 作曲:Gom,shito

回想が、主人公の後悔をも思い起こしました。

ここでは、具体的な数字によって2人の距離感が述べられています。

たったの10センチです。

なぜ、15でも20でもなく10センチなのでしょうか?

これは隣り合って座った時の距離感ではないかと考えられます。

パーソナルスペースという単語を聴いたことがありませんか。

相手に親密さを感じる度合いによって、近づかれても不快にならない距離感は変わるのです。

10センチの距離しかない状況は、かなり親密度が高いといえます。

また、「君」もそれを不快に感じていなかったことから、「君」も親密さを覚えていた様子。

10センチが0センチになれば、ハグやキスまでできる距離です。

にも関わらず、2人の関係は友達止まりでした。

それが主人公の後悔のもとになっています。

「もしも」を考える