「影が消えて」といっているので、日が暮れて夜になったのでしょう。
周りが暗くなったのをいい事に、相手との距離を少しずつ縮める主人公。
明るい場所だと大胆な行動に出られない主人公でしたが、夜になって少しだけ勇気を持つことができたようです。
でも「気付かれないよう」といっているので、さりげなくアプローチしていることが分かります。
「君がくれた淡い期待」ということは、アプローチされた意中の相手もまんざらではないようです。
きっと主人公に対して、意中の女性もさりげなく好意を伝えたのでしょう。
すると、主人公の心は一気に舞い上がりました。
ほんの少しだけ距離が縮まっただけなのに2人の「重ねた未来」を想像してしまっています。
でも、ちょっとしたことで気持ちが浮き沈みするのは、恋愛あるあるですよね!
恋愛にあまり慣れていない初々しい感じが、とても微笑ましいです。
手が触れた瞬間…
築いてくストーリー また夢の中
返す波のようにまだ濡れたまま
素肌触れた Summertime
鍵が開いたドア 二人海の彼方へ
出典: Summertime/作詞:KEIJU・Nariaki Obukuro 作曲:Nariaki Obukuro
不器用ではあるけど、確実に少しずつ親密な関係になっている2人。
そんな2人が今までに築いてきた思い出はどれも「まだ濡れたまま」だといっています。
恐らく、どの思い出もまだ新鮮で、昨日のことのように覚えているという意味なのでしょう。
相手の手に触れることさえ、ままならない主人公。
しかし、運命のいたずらで、意図せず手が触れた瞬間があったのでしょう。
その出来事により、緊張でガチガチになっていた2人の心のドアが一気に解放されたのだと思います。
一気に気持ちが舞い上がり、2人だけの世界(=海の彼方)に浸っているようです。
この夏が永遠に続いて欲しいけど…
(※)なにもなく君の隣でやり過ごしてる
夢であなたが私の手を繋いだ
うつむいたままで
I wish summertime would last forever
It won’t last forever
あなたの代わりなんていないの
波が消した声
出典: Summertime/作詞:KEIJU・Nariaki Obukuro 作曲:Nariaki Obukuro
「私の手」といっているので、ここの部分は女性側の気持ちを歌っているのでしょう。
今まで何も進展がなくて、モヤモヤとしていた女性。
しかし「偶然手が触れる」という出来事が突然起き、恥ずかしくてうつむいていることが分かります。
英語の部分は「私は夏が永遠に続くことを望んでいる」「永遠に続くわけじゃない」という意味。
意中の男性のことが好きだからこそ、2人で過ごす夏が終わってほしくないと願っているのでしょう。
でも、現実的な一面があるようで、どんなに願っても永遠が続くことはないという冷めた気持ちも持っています。
本当は「あなたの代わりなんていないの」と伝えたい女性。
しかし「付き合ってもいつかは別れてしまうのかな?」という現実的な考えがまとわりついているのでしょう。
そのせいで、伝えたいことを伝えられずにいるようです。
2番~ラストの歌詞
生まれも育ちも違うけど…
生まれや育ちも全然違う
君の悪い癖もまだ分からない
今のそのままの君を知りたい
今のそのままの俺らでいたい
出典: Summertime/作詞:KEIJU・Nariaki Obukuro 作曲:Nariaki Obukuro
この2人は全然違う環境で生まれ育ったのでしょう。
だから、きっと価値観も多少は違うと思いますし、今後ぶつかることもあるかもしれません。
しかし、それを承知の上で、きちんと相手と向き合いたいと思っているようです。
本当に相手のことが大好きだから、相手の考えや価値観を尊重しようと思っているのでしょう。
恋の力というのは、とても偉大ですね。
過去の恋愛で傷ついたことがある…?
Don’t wanna fake love やだやっぱ
俺に似合わない 答えなどない
本当の俺は君の中
出典: Summertime/作詞:KEIJU・Nariaki Obukuro 作曲:Nariaki Obukuro
「Don’t wanna fake love」というのは「偽の恋愛をしたくない」という意味。
もしかしたら、この男性は過去の恋愛で傷ついたことがあるのかもしれませんね。
表面上だけの偽の恋愛をして、疲れ切ってしまったようにも感じられます。
大胆なアプローチがなかなか出来ないのは、恋愛に対する不安が心の奥底にあるからなのでしょう。
しかし、そんな臆病な自分は「似合わない」と言い聞かせて、なんとか前進しようとしています。
無駄な恋はしたくない
So don’t wanna waste my time.
I know you know that.
出典: Summertime/作詞:KEIJU・Nariaki Obukuro 作曲:Nariaki Obukuro
ここの部分を訳すと、以下の通りになります。
だから、自分の時間を無駄にしたくない。
君がそう思っていることを知っているよ。
要するに、無駄なことのために時間を使いたくないということですね。
この恋が無駄に終わってしまうくらいなら、さっさと諦めた方が良いと思っている相手。
しかし、相手がそう思っていることもしっかり受け止めていますね。