RADWIMPS
映画『君の名は』の劇伴と主題歌を担当し、第一線のバンドに成長しました。
でも彼らはデビュー時からオリジナリティを発揮したミクスチャーロックを奏でていました。
2005年3月8日にリリースされた『RADWIMPS2 〜発展途上〜』は彼らのインディーズ時代のアルバムですが、メジャーデビュー後、通算4thアルバム『RADWIMPS 4 〜おかずのごはん〜』のヒットでロングセラーになっています。
彼らの2ndアルバムに収録された「夢見月に何想ふ」は、彼らが宣言した通り、発展途上中の彼らの魅力が光る曲です。
なぜもっと早くから彼らに注目していなかったのかと思わされるぐらい、彼らのアルバムには素晴らしい曲がたくさんあります。
「夢見月に何思ふ」も歌詞がとても響く曲です。
「夢見月に何想ふ」を聴く
タイトルの読み方
この曲の読み方は"ゆめみづきになにおもう"です。
夢見月とはなんでしょうか?
歌詞の解釈
いつかの「忘れちゃいたい」僕も 「なんで言っちゃったんだ」の僕も
好き嫌いとかじゃないくらい僕を愛でてくれたみたい
出典: 夢見月に何想ふ/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
最初のアルバムを高校生にして完成させたRADWIMPS。
"いつかの忘れちゃいたい僕"や"なんで言っちゃったんだの僕"も、若い時の自分たちの音楽についての自己言及かもしれません。
さらに今の野田洋次郎が過去を振り返っても同じことを思うかもしれませんね。
でもそういう若い自分が好き嫌いを超えて野田という人間を愛でてくれていることにもう気づいています。
泣いた 笑った 叫んだ その"今"の連鎖が僕なら
偶然の上に生きてきた そして「今」の僕に会えたなら
悲しみよ 苦しみよ 痛みよ 気持ちよさよ ありがとう
出典: 夢見月に何想ふ/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
泣いたことや笑ったことのすべての上に今の自分がいる。
そして自分の運命は偶然の上にあり、今に繋がっている。
今に繋がったすべてに感謝しながら、過去を振り返っているのです。
若かりし頃に 戻りたまふと 願わん君の愚かさに
今までの全ての言葉と出会いは己を恥じて時を呪う
出典: 夢見月に何想ふ/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
今の自分への感謝があれば、若い頃に戻りたいとか思うことは、今までの言葉や出会った人への感謝がなく、時間を呪う行為だと野田は言っています。
いつかの青すぎた夢も 季節は教えてくれよう
再び出会ったときに 見舞うその色は違えど
あなたを見ているんだ あの日の若きシラベは
ワタシを羨むあなたが 振り返ったときに言えるよう
「待っている」と
出典: 夢見月に何想ふ/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
若い時には若すぎる夢をみているものです。
でも時間が過ぎさって、振り返れば若かった時のことは違って何かを教えてくれます。
過去はその時に思ったこととは違うことを教えてくれます。
そして振り返られることを待っています。
思い出せたその言葉だけで 数え切れぬ物語できて
いつかの場所にいつでも帰ってゆけるんだよね
出典: 夢見月に何想ふ/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
思い出から言葉が生まれて、その言葉からたくさんの物語が生まれます。
だからいつでも過去へ帰ることができるのかもしれません。
だからね
いつかの雨も ここに降らすの
あの日の夢も ここに映すの
君とのアレも 気付けば
ほら 君は笑ってる
出典: 夢見月に何想ふ/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
雨とは悲しみのメタファー。
でも過去の雨を今、思いかえすこと。 そしてあの時の夢を今、思い描くということ。
昔、出会った君とのことも、記憶の中ではもう笑顔を浮かべることができる思い出になっているのです。