人ごみに流されて 変わってゆく私を
あなたはときどき 遠くでしかって

出典: https://twitter.com/stu12346/status/892200362274242560

大好きな変わらないあの人を見かけたのに、なぜ声をかけることができなかったのでしょうか。

それは、変わらずにまっすぐに生きてきたあの人に対して、自分があまりにも変わってしまったからです。

大人になり、諦めることやずるさを人は覚えていくものです。

しかし、できることなら昔思い描いたような自分になりたいと、思っている気持ちもどこかにあります。

そのため、「人ごみに流されて」というのは、社会の中で生きていくために変わってしまったことを、どこか後ろめたく感じていることがあらわされているのではないでしょうか。

「あなた」は「あの人」と同じように、そんな過去の理想や郷愁の想いも含まれているのだと思います。

「遠くで」というのは、思い出の中で変わらないあなたに今の自分をしかって正して欲しいという気持ちがこめられているのです。

変わらないものの大切さ

話しかけるように ゆれる柳の下を
通った道さえ今はもう 電車から見るだけ

出典: https://twitter.com/stu12346/status/892200362274242560

この「柳」は、松任谷由実が通ったスタジオの道の途中にあった柳がモデルと言われています。

音楽の道に進み、希望を持ってその道を通ったのでしょう。その時に見た、しなやかにゆれる柳のように生きたいと思ったのかもしれませんね。

しかし、その道をもう通ることはなく、電車で通り過ぎる時に見るだけになっています。過去の自分を振り返る余裕もないのかもしれません。

あの頃の生き方を あなたは忘れないで
あなたは私の 青春そのもの

出典: https://twitter.com/stu12346/status/892200362274242560

人ごみに流されて 変わってゆく私を
あなたはときどき 遠くでしかって
あなたは私の 青春そのもの

出典: https://twitter.com/stu12346/status/892200362274242560

今までは過去のあなたに対してだったのに対し、ここでは今のあなたに投げかけているように感じます。

自分も含めて、多くのものは時間と共に変化していきます。それは、望む望まないに関わらず変わってしまうものです。

だからこそ、あなたにはまっすぐに生きていたあの頃を忘れないで欲しいと願っています。なぜなら、あなたは自分にとっての青春のすべてだからです。

「あの人」は実在する?

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卒業写真に出てくる「あの人」にはモデルがいると言われています。

それは、松任谷由美が当時通っていた学校の女性の先生だそうです。そのイメージで歌詞を見ると、まったく印象が違いますよね。

「遠くでしかって」という歌詞も、先生に生き方に対する教えを求めているというように感じます。

しかし、先生であれば偶然見かけて声がかけられないという気持ちになるでしょうか。やはり、片想いをしていた大切な人と捉える方がしっくりくると思います。

まとめ

今回は、松任谷由実の代表曲の1つである「卒業写真」について紹介しました。

過去と現在を行き来しながら、まっすぐな生き方への憧れを感じさせる美しい歌詞です。

「卒業写真」には、過去の時代を描写する具体的なものが何も出てきません。それにより、多くの方がそれぞれの過去をこの曲に重ねてしまうのではないでしょうか。

過去だけなく、現在の松任谷由実も素晴らしい曲を作り続けていますので、ぜひチェックしてみてください。

こちらはシンガーソングライター松任谷由実“ユーミン”のオフィシャルサイト「Yumi Matsutoya Official Site 松任谷由実 オフィシャルサイト」です。

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