おいしくるメロンパンの全MVに言えることなのですが、演奏シーンがカッコ良すぎます。

特にリズム隊(ベースドラム)のキレがすごい。あいつら半端ないって。

彼らの楽曲は曲中の緩急が激しいうえ3ピースで構成されているため、やはりリズム隊が命となります。

それを難しい変拍子の中でキッチリ合わせられるようになるには、相当な努力を要するでしょう。

個人的に一番見てほしい演奏シーンは、2:08~2:38の30秒間。

思わず息を飲むドラムと、ギターの緩急、緊張感のあるベース

そして3つが重なり、徐々に激しなっていく演奏からのブレイク。(演奏を一時的に止めた空白部分)

もうシンプルに目が離せないです。

このシーンを見るためにMVを見ていると言っても過言ではありません。

イントロ

MVの魅力も分かったところで、次に曲の構成を深く知っていきましょう。

特に彼らの曲は要所要所でリズムを変えていく曲が多いので、構成を知っておくと単純に楽しいです。

今回の曲にもその特徴が顕著に現れていますね。

それではイントロから見ていきましょう。

変拍子がすごい

イントロからリズムパターンが狂ってます。(褒め言葉)

私も聴きながら机をタンタンと叩きながら拍子を刻んでは、あれ?これ何拍子だと数分・・・。

判明しました。イントロは5拍子ですね。

5拍子は文章で書くと「1.2.3.1.2」で、刻んでくリズムを指します。

【おいしくるメロンパン/nazca】MVの演奏シーンは圧巻!ミニアルバム「hameln」のリード曲!の画像

他の有名な曲を例に出すと映画ミッション・インポッシブル」のテーマ曲などが分かり易いでしょう。

イントロのリズムが「1.2.3.1.2」の拍で刻まれてますよね?

これをnazcaのイントロと重ねて聴いてみましょう。

 

ほら、5拍子でしょ。

歌詞:イントロ

しかし、イントロ全てが5拍子という訳ではありません。

歌メロの一部分で3拍子が盛り込まれています。

一つの小節に「1.2.3」とリズムを刻んでいくパターンのことをいいます。

ワルツなどにはよく使用されるリズムですが、バンド音楽には少し珍しいリズムですね。

僕たちはいつの日か
変わり果てた 大地を前に
翼を広げ言うのだろう

出典: nazca/作詞:ナカシマ 作曲:ナカシマ

イントロの歌詞の「変わり果てた大地を前に」の部分のみ3拍子となっております。

基本的にイントロ・Aメロ・Bメロの小節ごとにリズムを変えるのは珍しくありません。

彼らのすごいところは、この曲中の変拍子の中に3拍子を違和感なく積極的に入れていくところです。 

楽器経験がある方なら分かると思いますが、これが滅法面倒臭い笑

Aメロ

イントロでも一部3拍子の部分はありましたが、Aメロはほとんど3拍子で進行しています。

3拍子とは先ほども記した通り、一つの小節に「1.2.3」とリズムを刻んでいくパターンのことをいいます。

歌詞:Aメロ

誰も覚えていない あの空の色 雨の香りも
花の散ることない 季節を探し 姿を消したままの君も
正されることのない 矛先を突きつけた鉄塔

出典: hameln/作詞:ナカシマ 作曲:ナカシマ

上記がAメロの歌詞です。

3拍子のゆったりと跳ねるようなテンポで曲が進行し、サビまで進んでいきます。

歌詞の始まりが全て否定文から入るところを見ると、この歌詞は虚しさや虚無感を表しています。

そしてAメロの最後に突如現れる「鉄塔」という人工物。

人の行いの愚かさや、正しさとは何かと問い詰める意思を感じます。