誰も大切にしてくれないこの恋、せめて自分は大切にしたい
短くはないこの日々の中で "貴方に出会えた"それがとても大事で
もう会えないことを 嘆き悲しむよりも
今はその奇跡を 噛みしめたい
愛しさ手放すことは ただ見送るよりも苦しいですね
こんな気持ち知らなかった 貴方に出会うまでは
出典: 最後の私/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
その人のことが好きだったということさえ、誰にも話していなかったのでしょう。
誰も大切にしてくれないこの恋を、自分だけでも大切にしようとしている姿が見て取れるのがこの歌詞。
人生の中でこんなにも好きだと思える「貴方」と出会えたことは奇跡で、その事実を大切にしようと思っているのですね。
ただ、そう思ってもただ距離が離れるのと、気持ちを手放さなければならないのでは同じ別れるでも話が違う。
今まで感じた事もないような悲しみや切なさがこみ上げてくるのでした。
「最後の私」は「貴方」に恋をしたまま幸せそうに笑う「私」
ふたり笑い合った最後の日
何も知らせずいてくれてありがとう
貴方の目に映る 最後の私が
幸せに笑う私で良かった
雪は17時を過ぎてから 思い出かき消すように積もって
ふたりが出会った冬が もうそこまで来ています
あの日の私を 思い出して
出典: 最後の私/作詞:阿部真央 作曲:阿部真央
どうしてこの恋が終わってしまったのか、そして、タイトルの意味がわかるのがこの部分からの歌詞です。
「貴方」と二人きりで話せていつものように笑いあった日。
「貴方」を好きな「私」はいつものように嬉しくて、浮かれていた事でしょう。
きっとそうして普通に過ごしたあと、人づてか何かで「貴方」が結婚するということを知ったのです。
その時何も知らせず、いつも通り「私」と過ごした「貴方」は、きっと「私」がずっと好きだったなんてこと、知らなかったのでしょう。
もしくは気づいていて、あえて言わなかったのかもしれませんね。
いづれにしても、「貴方」と過ごせる最後の時間なら、失恋を知って惨めに泣く姿でなく、何も知らずに幸せそうに笑う「私」を見せられて良かった。
そう、その時の自分の姿こそが、タイトルになっている「最後の私」なのです。
積もっていく雪に「貴方」と出会った日を思い出す「私」。
同じ景色を見ていても「貴方」が考えていることは「私」とはきっと全く違うのでしょう。
それでもあの日の幸せそうな自分を思い出してくれたらいいと思ってしまう「私」でした。
おわりに
伝えられないまま終わってしまった片想いを描いた「最後の私」の歌詞を解釈しましたが、いかがでしたか?
伝えていないんだから、結婚するような相手がいるかも確認していなかったんだから報われるわけないじゃんなんて、そんなことを言うのは簡単です。
しかし、相手を好きになって、一生懸命毎日を過ごして、成長して、ただその相手がいるということだけで幸せだった。
そんな片想いを責める人がどこにいるでしょう。
筆者はこんな恋は経験したことがないのですが、思わず「私」の気持ちになって聴いてしまいました。
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