それでも流した汗の痕は僕にしみついて
血となり肉となり骨となり僕を動かしている
出典: 炎の戦士/作詞:中島真一 作曲:中島真一
心を閉ざしていたとは言えど、<汗>を流して苦労した出来事は無駄になっているわけではありません。
そのときの出来事だってすべて<血となり肉となり骨となり僕を動かしていく>のです。
僕を飾る宝石がなくなったって
守り続けたいものがある
「あの日」灯したこのロウソクだけは
ずっと守り続けていく
出典: 炎の戦士/作詞:中島真一 作曲:中島真一
<僕を飾る宝石>というのは<鎧>と同じことを指しているのでしょう。
つまり、自分を良く見せようと作り上げてきた"偽物の心"のことです。
<鎧>も<宝石>も捨て去ったけれど、誰の心にだって捨てられずに<守りたいもの>があります。
心に炎が灯った「あの日」は人によって違いますが、心の炎を<守り続けていく>という決心は、人々にとって共通の気持ちですよね。
誰よりも自由になりたくて一生懸命走って
やっとの思いで辿り着いた山頂で
まだ顔を上げなきゃ見えない
山がこんなにもあるなんてさ
自分の小ささに嫌になっちゃうよ
出典: 炎の戦士/作詞:中島真一 作曲:中島真一
小さな自分でも<守り続けたいものがある>
<山頂>に<辿りついた>というのは、なにか大きなことを成し遂げたことの象徴のようです。
<やっとの思い>でひとつのことを成し遂げたとき、まだ先に新しい目標が見えるのを感じたことはありませんか?
歌詞の語り手は"そこがゴールではなかった"…とガッカリするような気持ちになってしまったのかもしれませんね。
心の広い人間であればさらに高みを目指して進んでいくのでしょう。
落ち込んでしまう<自分の>心の<小ささ>を<嫌になっちゃう>気持ち、私は共感してしまいます。
それでも流した泪の痕は僕にしみついて
血となり肉となり骨となり僕を動かしている
出典: 炎の戦士/作詞:中島真一 作曲:中島真一
たとえ広い心を持てない自分であるとしても、これまで<泪>を流して苦労をしてきた経験は、すべて<血となり肉となり骨となり僕を動かしている>のです。
生きることだけで精一杯だって
守り続けたいものがある
「あの日」灯したこのロウソクだけは
強く燃やし続けていく
出典: 炎の戦士/作詞:中島真一 作曲:中島真一
人を助けたり何かを作り上げたりする以前に、毎日の生活で<精一杯>になってしまうときだってあります。
それでも心の中には<守り続けたいものがある>のです。
生活するだけで必死になっている間も心に灯した"情熱"と言う名の炎を消さないように、<強く燃やし続けていく>と自分自身へ言い聞かせているようですね。
すべての経験が<僕>の力になる
渡れるはずの石橋を叩きすぎて
壊してしまった「あの日」の後悔だって
血となり肉となり骨となり僕を動かしていく
出典: 炎の戦士/作詞:中島真一 作曲:中島真一
一歩を踏み出せずに進展しなかった<「あの日」の後悔>でさえ<僕>のパワーとなって、未来の自分を支えてくれます。
この歌詞からは"どんな経験だって自分自身の糧になる"ということを教えてくれますね。
僕を飾る宝石がなくなったって
守り続けたいものがある
「あの日」灯したこのロウソクだけは
ずっと守り続けていく
出典: 炎の戦士/作詞:中島真一 作曲:中島真一
心を守る<鎧>を外し、心を飾る<宝石>を無くし、山頂に辿り着いたときに次の山の高さに落ち込んでしまった……。
だとしても、心の中にはどうしても捨てられない<守り続けたいもの>が、誰にだってあるのではないでしょうか?
「炎の戦士」は"心の中に灯る炎を戦士のように守り続けるんだ"という意思が、聴く人の心を元気づけてくれる曲ですね。
最後に……
SEKAI NO OWARIの隠れた名曲「炎の戦士」。セカオワのリーダー・Nakajinさんのボーカルは必聴です!
まだ聴いたことのない方は、ぜひ一度聴いてみてくださいね。