「未来」はちょっと異質なシングルでのリリース

【未来/Mr.Children】現在とのギャップに苦しみながら…歌詞の意味を解釈!PV収録情報も紹介の画像

「未来」はMr.Childrenが2005年にリリースしたシングル「四次元 Four Dimensions」に収録されていますが、このCDがちょっと異質なんです。

というのも、まず「四次元 Four Dimensions」というタイトルの曲が存在しない。これにはリリース当時ちょっと混乱したことを覚えています。

シングルなのにそのタイトルの曲って無いの?どういうこと?」

さらには、なんだかよくわからないけど曲が沢山収録されている。

当時、シングルCDと言えば収録曲数は二曲が一般的で、いわゆる「A面」と呼ばれるメインとなる曲にカップリングの曲が付いている、という構成がほとんどでした。

または、多くてもそこにカップリングの曲がもうひとつで計三曲、あるいはカラオケ音源が付いている程度。

それなのに「四次元 Four Dimensions」にはなんと新曲四曲も収められている。

「こんなシングルってある?」と思いつつも、ファンとしては純粋に嬉しかったです。

映像も収録されたシングル

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そして、なんとこの作品はCDなのに映像まで付いている。しかもそれはパソコンで再生して見るらしい。

この仕様はそれ以前のシングルにもありましたが、音源として聴くためのCDに映像が収められている、というのはやっぱり不思議な感覚でした。

「『四次元 Four Dimensions』はシングルというよりミニアルバム的な作品」という捉え方をしているファンも恐らく多いはず。

それでも、彼らがこれまでミニアルバムをリリースしていないことや、その後のシングルCDの内容を考えると、やっぱりこの作品が少し異質であることがわかります。

ちなみに、ここに収録されているのは、同じく新曲として収められている「and I love you」のPVです。

「ポカリスエット」のCMソングとして既に公開されていた「未来」

このシングルCDリリース以前に、既に「未来」はCMソングとして公開されていました。

今ではすっかり立派な女優になってしまった綾瀬はるかさんが制服姿で出演していて、青い空と、BGMとしての「未来」は今でも印象に残っています。

全力疾走したり海に飛び込んだり、青春を一生懸命に過ごす若者のさわやかな雰囲気をこの曲が大いに盛り上げてくれていました。

「未来」のPV主演は、CMと同じく綾瀬はるかさん

「ポカリスエット」のCMと同じく、「未来」のPVにも綾瀬はるかさんが出演されています。

同じように、当時まだ若手だった俳優の平岡祐太さんが運転する自転車に二人乗りをして、生活感溢れる街並を颯爽と駆け抜けるシーンは、学生達の日常を切り取ったようです。

このPVは静岡県静岡市にて撮影されたと言われていて、坂の多い道を進みながら学校に向かう女子高生の姿を描写しています。

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「未来」の歌詞をチェック!

疲れてしまった主人公

名前もない路上でヒッチハイクしている
膝を抱えて待ってる
ここは荒れ果てていて人の気配はないし
誰もここを通らないや
進入禁止だってあらゆるもの拒絶して
追い払ったのは僕だから
誰も迎えに来ない ちゃんと分かってるって
けどもう少し待ってたい

出典: 未来/作詞:桜井和寿 作曲:桜井和寿

誰もいない場所で車が通るのを待つ主人公。

ブルースハープの音色とカントリー調のピアノのサウンドが、歌詞の世界と共に広大な大地を連想させます。

自分の将来が定まっていない頃って、「自分一人でも生きていける」なんてやたらと強気になってしまうものです。

先の見えない将来に大きな理想を描いたものの、現実を知ることでやっぱり誰かの助けが必要になる。

偉そうに一人でやっていけると言って出てきたくせに、結局みじめな気持ちでヒッチハイクをすることになってしまった主人公は、そんな人間の弱さを物語っているようです。

ただ過ごすしかない日々