Flowerの得意とするラブソングの決定版

Flower「他の誰かより悲しい恋をしただけ」の歌詞の意味を紐解くの画像

「他の誰かより悲しい恋をしただけ」の世界観としては この歌のに登場する女性が結ばれない相手との繋がりを断ち切り、 自分の人生を生きなければならないと感じます。 そんな相手への気持ちが残っているまま恋愛を終わらせる決心をした女性の 切ない心情を描いた失恋バラードになっています。 では一つ一つの歌詞の意味を紐解いていきましょう。

「他の誰かより悲しい恋をしただけ」の歌詞の意味

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これ以上私を愛さないで
離れられない夜にしないで
あなたが本当に好きな人は
私以外にも いるんだから
なぜ あなたが泣くの?
泣くのはいつも私だったのに
突然 砂の城は壊れてしまうものなの

出典: 他の誰かより悲しい恋をしただけ/作詞:小竹正人 作曲:Jonas Mengler・Carlos K.

「これ以上私を愛さないで」なんて曲の始まりから切ないですね。 本当に好きな人が私以外にもいるということは、 すなわち「不倫」を連想させます。 相手の男性には帰る家庭があるのに、 それでもお互い恋に落ちてしまったのですね。 どちらもそんな状況がわかっていながら 好きになっていく気持ちを抑えきれなかったのでしょう。 なぜあなたが泣くの?とあるのは主人公からの 突然の別れを切り出されたことに悲しみが込み上げてきている 相手の男性の光景が浮かんできますね。 ”泣くのはいつも私だったのに”というフレーズからわかるのは 恐らく、相手の男性には家庭があるために場面場面で 女性が断られるケースが多かったことがうかがえます。 相手のことが好きなのに自ら別れを切り出し 恋愛を終わらせようとしている複雑な女性の心情がよくわかります。

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愛してた…決して幸せにならない恋に彷徨(まよ)って
終わりがあることを見ようともせずに
あなたを想い続ける理由を
嘘つき…ウソツキ… 捜していた
他の誰かより悲しい恋をしただけ
そんなふうに思い込んで忘れるわ
もうだめよだめ もう終わりにしましょう
私たち永遠に…Forbidden love Forbidden love

出典: 他の誰かより悲しい恋をしただけ/作詞:小竹正人 作曲:Jonas Mengler・Carlos K.

サビに入ります。 禁断の恋に落ちてしまってどうしようもない気持ちが込み上げてくる 女性の心情が歌われています。 このままの関係が続くはずがないと最初からわかっていたにもかかわらず、 止められない相手への想い、それは「決して幸せにならない恋」と呼ぶのですね。 お互いに好きになってしまったら、 その恋が終わることなんて考えないですからね。 主人公はそんな恋を”他の誰かより悲しい恋をしただけ”と 考えるようにすることで相手を忘れようとします。 同じような経験をされたことがある人にとっては 痛いくらい共感できる内容かもしれません。 このときの相手の男性の心情としては、 どうしても別れを受け入れることができないといったところではないでしょうか。 本当に別れたくないのであれば、 全てを捨ててこの女性と一緒にやっていけばいいのに、 と感じてしまうのは私だけでしょうか。 どちらが悪いとも言い切れない禁断の恋、 これ以上お互いに辛い想いをしないようにと先に決心したのは女性。 誰よりも1番辛いのはこの女性なのかもしれません。

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これ以上私を試さないで
優しさなんて 涙になるでしょ?
最後の最後に 抱き合ったら
そこから先は 赤の他人
ねえ 傷つけたり傷ついたりを繰り返しながら
恋より淋しい関係 続けていちゃいけないわ

出典: 他の誰かより悲しい恋をしただけ/作詞:小竹正人 作曲:Jonas Mengler・Carlos K.

優しさなんて涙になる、これも失恋経験者の心には響く歌詞ですね。 相手のことを嫌いになって別れられたらどんなに楽だろうか、 一度好きになってしまったら嫌いになることは 好きになること以上にエネルギーを使うとも言われていますからね。 最後に抱き合ったら赤の他人というのも切なすぎますよね。 ついこの間まで愛し合っていたのに、明日からは赤の他人として生きる。 考えただけでも怖くなってきませんか? 現代社会において不倫を経験したことのある人の割合は決して少なくはない現状です。 このフレーズの歌詞を解釈していくと不倫というのは普通の恋愛をするよりも 淋しい関係なのではないかと感じるようになりますね。 なぜならその恋愛には「幸せ」というゴールがないから。 本気になってしまうほど泥沼にはまっていってしまうのが不倫なんですよね。

愛してた…決して叶うはずない夢を見ていた私
明日からはまたひとりに戻るのね
昔からそう 嫌な予感ほど
当たってしまうの わかってるの
他の誰かより悲しい恋をしただけ
あなたの存在(こと)なんてすぐ忘れられる
強がりじゃないわ 振り向いたりしないわ
ごめんね 先に行くわね…Good-bye my love

出典: 他の誰かより悲しい恋をしただけ/作詞:小竹正人 作曲:Jonas Mengler・Carlos K.

ふと我に返り、現実をみようとする主人公。 こういうとき、意外と女性のほうが冷静なのかもしれません。 こうなってしまうことは最初からわかっていた、 それでも気持ちを抑えきれなかった。 そのことを”他の誰かより悲しい恋をしただけ”と思うようにしている主人公。 強がりじゃないというのは本心ではないのでしょうが、 進むべき道は一つしかないからそこへ向かって まっすぐに進もうとしている女性の心境が伝わってきます。 「男は選べない生き物、女は決める生き物」という言葉がありますが、 こういうときまさにこの言葉の意味を実感しますね。

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私 あなたと別れるんじゃない あなたを愛した自分と別れるの
薔薇の花の棘みたい…チクリ、痛いわ

出典: 他の誰かより悲しい恋をしただけ/作詞:小竹正人 作曲:Jonas Mengler・Carlos K.

この歌の中で最も名言とも言えるフレーズではないでしょうか。 「あなたを愛した自分と別れる」 普通はそんなことを考えられないのに妙に共感、納得できてしまいます。 ここで女性の本音がこぼれます。 こんな形の恋愛はよくないと自ら終わりを告げた女性でしたが、 痛みを感じていないわけではないんですよね。 前に進もうとしているのに、 薔薇の花の棘のような痛みが心に刺さってなかなか抜けない。 その理由としては本気で恋をしていたからなのではないでしょうか。 女性の中では例え不倫であってもそれは「真実の恋」に違いないんです。 この曲の歌詞の意味を解釈していくうちに不倫を考えたことがある方や、 現在不倫をされている人がこの曲を聴くのは少し酷かもしれないと感じてきました。 逆に、Flowerの曲はそれほど感情移入ができる曲であると改めて感じました。