嘆く声は誰にも届かない現状で、それでも藻掻くのをやめない主人公。
ただ日々をくり返すのではなく、なりたい姿を思い描いて、その実現を願い始めます。
そして、そうすることで地獄の底にいた彼の心が這い上がってきます。
おどろおどろしい表現ですが、そこには前向きになって力に満ちていく主人公の新しい姿が描かれています。
新しく化けた自分へ
誰かこの声を聞いてよ
今も高鳴る体中で響く
思い描くものが明日を連れてきて
奈落の底から
化けた僕をせり上げてく
知らぬ僕をせり上げてく
出典: 化物/作詞:星野源 作曲:星野源
最初のサビでの「聞いてよ」という訴えや心の高鳴りは、助けを求めるような悲鳴や胸のざわつきでした。
しかし、ここでは同じ表現が使われているものの、そこには期待や高揚感などポジティブな意味が込められています。
まさに、歌詞が違う意味合いに「化けた」といえるのではないでしょうか。
「化けた僕」はくり返す明日のために自分を誤魔化した姿ではなく、まだ見ぬ一味違う自分に変身した新しい姿です。
この曲の歌詞は、生きる活力に満ちた「化物」へと変貌を遂げた「僕」の物語なのではないでしょうか。
星野源の音楽ランキング
3位 エピソード
初動で1万枚以上売り上げたこのアルバムは、オリコン週間チャートで5位を記録しました。
星野源がオリコントップ10入りした初めての作品となり、このリリースが彼が有名アーティストの仲間入りを果たすきっかけにもなりました。
2位 Stranger
第2位はこの記事でも紹介した3rdアルバム「Stranger」です。
より洗練された作品となったこのアルバムは、前作の記録を上回る初動4.3万枚、オリコン週間チャートで2位を記録しています。
1位 YELLOW DANCER
1位に輝いたのは現時点での星野源の最新アルバム「YELLOW DANCER」です。
「地獄でなぜ悪い」「Crazy Crazy/桜の森」「SUN」などのシングルが収録されたこのアルバムは、星野源初となるオリコン週間1位を記録しました。
星野源曰く「踊れるアルバム」を目指したというこのアルバムは、ロングヒット作として発売から1年以上もランキングに残り続けました。
まとめ
「化物」の歌詞には、凝った表現や星野源らしいトリッキーな仕掛けが仕組まれています。
その曲調はどこかおどけているようで、その中にも前向きなメッセージが込められています。
一癖も二癖もあるポップソングに仕上がっている星野源の「化物」。歌詞に注目しながら今一度聴いてみてください。
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