先生への思いを綴る歌

「先生への想い」をテーマにした歌謡曲の歴史は古く、特に森昌子さんの「せんせい」が有名です。

 

この曲が発売され大ヒットしたのは1972年だったことから、先生を異性として慕う気持ちはどの時代にあった感情なのかもしれません。

それは禁断の恋なのか

先生と生徒の関係と言えば=「禁断の恋」と容易に想像してしまいますが、果たして本当にそうなのでしょうか。

 

一生懸命に生徒の事を考え行動し、その情熱が生徒にも伝わって恋愛感情までに発展させてしまった先生。

 

人間としてとても素晴らしい魅力の持ち主のように思えます。

 

またそれに気づいた生徒もとても素敵な心の持ち主のように思えます。

 

そんな素敵な生徒だからこそ、理性と感情の間で揺れ動き、切なさに胸が張り裂けそうな気持ちになってしまうのでしょうか。

 

この「あなたは先生/erica」は、そんな感情に陥った女の子を疑似体験できる曲です。

「あなたは先生」の歌詞に迫る

【あなたは先生/erica】禁断の恋愛!?好きになってはいけない人への恋心を切なく描いた歌詞に迫る!の画像

それでは「あなたは先生」の歌詞を読み解いていこうと思います。

先生へ語り掛けるように始まるAメロ

先生 あなたに恋したこと
今でも後悔してないよ
先生 その肩書きに何度
切なくなったかな

出典: あなたは先生/作詞:erica 作曲:erica

「先生」と語りかけるように始まるこの歌詞は、もう他には誰も見えてない主人公の気持ちが感じられます。

 

「今でも後悔してないよ」と思う理由はなんなのでしょうか?

 

「成就しない恋心」なのか「先生と生徒という関係性」なのか。

 

「肩書きに切なくなる」とあるように、きっと「後悔をしても仕方がない状況」という事は、どこか自分でも分かっているのかもしれません。

見えない壁がいつもそこにあって
どんなに願っても遠くなるばかり

出典: あなたは先生/作詞:erica 作曲:erica

「見えない壁」とはやはり「先生と生徒という関係」と解釈できると思います。

 

「気持ちを伝えることで好きな相手を困らせてしまうのではないか」「友達に相談したらからかわれてしまうのではないか」

 

一見普通の恋愛と変わらないように見えてしまいます。

 

しかしその関係性から生じる一般的な恋愛との意味合いとは、天と地との開きがあるように思えます。

 

そのため惹かれてしまった気持ちに何ら罪はなくても、そんな関係性だから、きっと言葉にすることをためらい願わずにはいられないのでしょう。

 

考えれば考えるほど前向きな気持ちになれなくなってしまい、遠くに感じてしまうと思う感情がひしひしと伝わってきます。

切なさが溢れ出るサビ

その背中にその言葉にその全てに惹かれた日から泣いて泣き尽くしたのにね
苦しくても切なくてもそれでもまたあなただけに
私何度も惹かれてる
叶わない恋だと分かっているのに

出典: あなたは先生/作詞:erica 作曲:erica

遠くで見たその背中から何かを感じ、やがて言葉をかけられた事でその「優しさ」を知り恋に落ちた様子が伺えます。

 

惹かれた日から泣き尽くしたとあるように、この恋の現実的な意味をきっと始めから知っていたのでしょうね。

 

同級生の優しさと先生の優しさの種類は同じでも感じ方は違うものです

 

その違った優しさに触れて、その違いに気がつく度に惹かれていきます。

 

「成就しない気持ち」と「純粋な恋心」という二つの気持ちが膨れ上がっていったと読み取ることができます。 

冷静と情熱の間で動き出した2番