オリオン スコーピオ アンドロメダ アリエス
君には何に見えるの
ソールで 今 描く星座
何億光年先なんおくこうねんさきへでも
ほら 新しく星を結ぼう

出典: 9inch Space Ship/作詞:秦基博 作曲:秦基博

「スコーピオ」はさそり座で、「アリエス」はおひつじ座を英語にした名前です。

地球から見えるだけでも、星座にはたくさんの種類があります。

今まで主人公は宇宙旅行の間に、色々な星座を見てきたのでしょう。

主人公だけの宇宙ですから、そこから見える星座もオリジナルの星座がたくさんありそうです。

人には人の可能性という名の宇宙があり、そこから見える星座も違っているのかもしれません。

星から星へと渡り歩いた足跡が、線で繋がって星座になっていきます。

歩いてきた道筋が星座になるなんて、とてもロマンチックです!

「光年」とは星の光が他の星へ届くまでの年数のこと。

キロメートルなどでは数が多すぎるので、星同士の距離を測る時は「光年」がよく使われます。

たとえば700光年なら、その星の光が地球に届くまで700年かかるということです。

つまり地球から見えるその星は、今から700年前の姿になります。

宇宙は何億光年先へとあるわけですから、なんだかとても壮大ですね。

主人公は何千光年も何億光年も先へと旅を続けるのでしょう。

そして歩いてきた道が、また新しい星座を作り出します。

この宇宙旅行は、星座を作る旅でもあるのです。

宇宙の先へ

未だ誰も見たことのない宇宙の先へと行きたい主人公。

その道のりは、決して平坦ではないでしょう。

実際宇宙の活動が大変であるように、主人公の宇宙旅行も幾重もの試練が待ち構えている筈です。

もちろん失敗もつきものですが、失敗を失敗では終わらせません

主人公は失敗を新たな成功につなげていきます。

失敗しても大丈夫

黒で塗り潰した失敗作
白い絵の具を 散らせば 星空に変わった

出典: 9inch Space Ship/作詞:秦基博 作曲:秦基博

9インチの船に乗る人生という名の宇宙旅行は、当然ながら失敗だって起こります。

主人公は絵でも描いていたのでしょうか、どうやら失敗してしまったようです。

「うまくいかない!」と黒く塗りつぶしてしまったのでしょう。

ぐちゃぐちゃに塗りつぶしたくなる気持ち、とても分かります。

丸めて捨てるのがお決まりのパターンですが、主人公は真っ黒になった失敗作を見て何かひらめいたようです。

真っ黒になった画面に白い絵の具を点々と散らしていきました。

失敗作だったそれは、星空という全く新しい作品に生まれ変わったのです。

たしかにスパッタリングという技法を使えば、星空のような美しい点を出すことができます。

主人公は失敗作を別の作品に昇華させたのですね。

失敗を失敗で終わらせない、素晴らしいアイディアです!

アインシュタインの教え

「そうさ 全部 アイディア次第さ」って
アインシュタインが舌を出して いたずらな顔して微笑んだ

出典: 9inch Space Ship/作詞:秦基博 作曲:秦基博

1番でも出てきたアインシュタインが、こちらでも再登場します。

アインシュタインといえば、あの舌を出した少しお茶目な写真が有名ではないでしょうか。

教科書に載っているのも、ネットで検索して出てくるのもその写真です。

恐らくあの顔のことを「いたずらな顔」と呼んでいるのでしょう。

先程の失敗作の転換も、どうやら彼の教えだったようです。

主人公が尊敬しているのがよく分かります。

失敗したと思っても、どんなことも考え方次第で成功につなげられるのかもしれません。

これは聴いている方も思わず考えさせられます。

想像できることは、必ず実現できる

想像できるなら叶えられる
そうやって空に飛び立ったんだろ

出典: 9inch Space Ship/作詞:秦基博 作曲:秦基博

「人が想像できることは、必ず人が実現できる」という作家・ヴェルヌの言葉を連想させる歌詞です。

目的地の途中で諦めかけている人にかけている言葉のように思えます。

夢に向かって宇宙旅行をしている人は、少なくとも輝いている自分を想像できているのではないでしょうか。

想像できなかったら、目指そうとも思いません。

宇宙旅行をして星座を作っている人は、皆想像できる人です。

中には壁にぶつかって、宇宙の果てを諦める人だってたくさんいるでしょう。

しかしこの歌詞は、「宇宙の果てを想像できたなら叶えられるよ」と励ましています。

宇宙の果てとは、すなわち夢を叶えた自分のこと。

アインシュタインのいう通り、アイディア一つでどんな苦難でも乗り越えられるのではないでしょうか。

今どんな宇宙船が見える?

アポロ ソユーズ ディスカバリー ボストーク
君から何が見えるの
ソールで 今 渡る銀河
何億光年 離れても
ほら 新しい星を探そう

出典: 9inch Space Ship/作詞:秦基博 作曲:秦基博