世界も祝福していない?!
俺でいいのか いいのか俺で
星も見えない 旅路の夜更
出典: 俺でいいのか/作詞:吉田旺 作曲:徳久浩司
この部分は、情景描写がなされています。
自分の頼りなさに悩む女性。
そんな女性と相手の男の上にある空の様子はどうなのか。
星が見えないのです。
普通、何かが始まる前の旅路の夜更といえば満点の星空ではないでしょうか。
キラキラの空を見て「世界も旅立ちを喜んでくれている」などといったりすることも多い。
しかし、この2人を覆う空は雨降らす雲に覆われているのです。
なんだか世界も祝福してくれないのかと落ち込んでしまいそうですね。
男は女を愛している
愛しすぎるぜ おまえの寝顔
出典: 俺でいいのか/作詞:吉田旺 作曲:徳久浩司
この歌詞から、2人の食事中の会話がみてとれます。
きっと心配がる女性に対して男が「大丈夫さ」といっていたのでしょう。
そして、「僕は君を愛している」とも。
不安がる女性とは裏腹にすやすやと気持ちよさそうに眠る男。
その対比が見事ですね。
きっと女性も少し安心しているのでしょう。
咲顔と寝顔の韻の踏み方も見事です。
男は女性を愛している
生まれ変わっても
不意とこの背にむしゃぶりついて
次の世までもついてくという
出典: 俺でいいのか/作詞:吉田旺 作曲:徳久浩司
さて、3番です。
3番にも美しい表現がたくさんありますので解説していきます。
この部分で言われていることはずばり、「男の愛」ですね。
女は深い愛を抱え込みながらも戸惑っていたわけです。
私はこの人の愛人にふさわしいのか、いやそうでないかもしれないと。
しかし、男がみせる女性への愛情。
ここでは、そのまとめともいえる愛情が表現されています。
女性は、「男のためになら死ねる」と言いました。
でも、男も負けていなかったのです。
「生まれ変わってもあなたの愛人になってるよ」と言いました。
とても素敵な表現ですね。
流麗な最後のフレーズ
春は名のみの 身を切る寒風(かぜ)に
眩しすぎるぜ お前の咲顔
出典: 俺でいいのか/作詞:吉田旺 作曲:徳久浩司
とても美しい、この曲の最後のフレーズの歌詞を解説していきます。
3月の終わりの方になると、一般的には「春」だと言われます。
しかし、どこが春なんだと言いたくなるような寒い日が続くことがありますよね。
「春とは名ばかりの」とはそういうことです。
そして、斬りつけるように寒い風が吹いている。
そんな中、やっぱりあなたの笑う顔が素敵だといっているのです。
女性の愛を吐露してこの曲は終わります。
「寒い、雨の日」に「眩しい男の笑顔」という対比も見事ですね。
この曲のPVもチェック!
この曲のPVが話題になっています。
クレイジーケンバンドでおなじみ横山剣さんが出演しているのです。
そして坂本冬美さんも料理屋の女将として演技しています。
このPVを見るとなお一層この男女間の空気が理解できるかもしれませんね。