幸せのお裾分け
この手に縋(すが)り この手を諭す
出典: あの手、この手/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
そんな2人は結ばれたようです。
頼って良いんだと気づけた右手と慰めてくれた優しさに触れた左手。
お互いがお互いの弱みを補い合い、支え合うことになりました。
恋に落ちるのは必然だったのかもしれません。
ここでは2人の馴れ初めが、描かれているようでした。
謙虚な2人は馴れ初めに多くを語ることはしません。
しかし大事な出会いだったことをしっかり伝えてくれているようです。
なんて素敵な始まりでしょうか。幸せが溢れてきます。
この歌詞は幸せのお裾分けをもらっているような気持ちにさせてくれるのです。
感情移入しやすい歌詞
すれ違う2人
握る力が釣り合わぬ夜は
予感を確信に変えた
出典: あの手、この手/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
先程までの幸せな空気とは一気に変化します。
この歌詞から伝わるのはお互いの気持ちのすれ違い。
恋人同士にはよくある話です。
相手を好きな気持ちはなかなか釣り合うことはありません。
どちらかの気持ちが大きくなるともう一人は重く感じてしまいます。
逆に気持ちが軽すぎると私だけが好きなんじゃないかと不安になってしまうのです。
それこそがカップルが別れる大きな原因の1つ。
誰でも共感しやすく感情移入しやすいのではないでしょうか?
共感するとよりこの歌詞の魅力に引き込まれていくようです。
2人の結末がどんどん気になる歌詞構成には、楽しみな気持ちが止まりません。
恋は終わってしまう
春を待ちきれず訪れた風は
二人の間すり抜けた
この手離れれば終わっていく恋は
愛にはなりきれなかったの?
出典: あの手、この手/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
どうやら2人の恋は終わってしまったように感じます。
恋の次は「愛」。しかし2人はそこには辿り着くことはできなかったようです。
しかしこの含みのある言い方には納得しきれていない感情を感じます。
喧嘩別れや嫌な別れ方では決してないのでしょう。
主人公にはまだ相手を想う愛に近いような優しさを感じます。
しかし愛には届かなかった。
切なく胸が締め付けられるようです。
そしてここまででsumikaの歌声は終わります。
ヴォーカルが入れ替わる
ここからはヴォーカルが吉澤さんに入れ替わります。
つまりさっきまでの歌詞は男性の気持ちを歌っていたのです。
そしてここからは女性の気持ち。
ヴォーカルを切り替える意味はこれだったのです。
2人の気持ちを交互に歌うことでお互いの気持ちを知る事ができます。
まさにこの歌の醍醐味!
ここからの女性の気持ちにも注目です!
手が教えてくれるもの
こわばる右手 悟る左手
あの手を握り 嘘は上手に
出典: あの手、この手/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
ここでも「手」が2人の状況を教えてくれます。
右手が彼氏。左手が彼女。
ここで彼女は彼氏の手に違和感を覚えます。
何かがおかしい。彼氏が何かを隠しているのでしょう。
そして彼女は彼氏の嘘に気がついてしまうのです。
ここから彼女の気持ちは大きく変化していきます。