別れを決意
手と手の型が噛み合わぬ夜は
今夜でお仕舞いにするわ
出典: あの手、この手/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
どうやら彼女の方から終わりを告げたようです。
相当辛い決断だったでしょう。
何度も迷った様子も感じ取ることができました。
しかし今夜で限界。噛み合わない歯車はどちらかの心を削っていきます。
最後の答え
この手離れれば終わっていく戯言(こい)は
愛にはなりきれなかったの
出典: あの手、この手/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
最後の歌詞です。
ここには彼女の怒りと悲しみが痛いほど伝わってきます。
彼からの恋心は、彼女には戯言にしか聞こえなかったのでしょう。
彼氏がどんな嘘をついていたかは分かりません。
しかし彼女を傷つけてしまったことは事実です。
そして男性の歌詞部分の最後は問いかけで終わっていました。
愛にはなりきれなかったの?
出典: あの手、この手/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
これに対しての彼女の回答が一番最後に出てきます。
愛にはなりきれなかったの
出典: あの手、この手/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
最後の彼女の一言には大きな悲壮感も感じます。
本当は2人の恋を愛に変えたかったのでしょう。
しかしそれは叶わなかった。
まだ未練は残しつつもはっきりと告げる彼女の優しさと強さには胸を締め付けられるようです。
sumika【あの手、この手】の歌詞考察〜まとめ〜
恋が愛にならなかった理由
それは彼氏が彼女を傷つけてしまったからでしょう。
隠していた内容はどうあれ、彼女は信用して話して欲しかった。
しかし彼氏は嘘をつき続けてしまいました。
それが彼女の心を深く傷つけてしまったのです。
切ないラブソングでした。
少しのすれ違いはだんだんと歪みが大きくなっていってしまいます。
決定的な何かがあったわけではなくても、別れることになってしまうのです。
悲しい結果にならないように話し合うことは大切だなと思いました。
もし嘘についてちゃんと話しあっていたら愛に変わっていたのかもしれません。
この歌詞の魅力1
歌詞考察をしていくとこの歌詞の魅力がみえてきました。
1つは途中でも言いましたが表現力の高さです。
2人の心情を「手」を使って間接的に表しています。
その理由は2人の優しい性格を表したかったからではないでしょうか。
直接伝えることは時に人を深く傷つけてしまうこともあるのです。
しかし間接的に雰囲気だけなら極力傷つけなくて済みます。
相手を傷つけたくない気持ちの強い2人だったのです。
だからこそ彼の嘘にはひどく失望してしまったのでしょう。
この歌詞の魅力2
もう1つの魅力。それは2人の気持ちを知れるということです。
普通の歌詞ならどちらかの気持ちしか分かりません。
しかしこの歌詞は2人の気持ちをそれぞれの声で聞くことができるんです。
聴く方も分かりやすく、感情移入しやすいように作られています。
そしてさらに面白い仕組みが!
この曲はsumikaのパートの終わりには完全に音が消えるのです。
そして次の音楽が始まるように吉澤嘉代子のパートに移ります。
ここから考察できるのはもう2人は完全に繋がっていないということです。
一度曲が終わったかのようにすることできっぱり区別する意味があったのではないでしょうか。