まだ汚れ足りないのさ
ほら溺れるほどの愛で

出典: epilogue/作詞:ナカシマ 作曲:ナカシマ

夏という季節は特にキラキラとした思い出になりやすい気もします。

この美しい季節と溶け合っている自分に少しの汚れが入ってきたとしても、かき消されてしまうから大丈夫。

そんな、まだまだ汚れ足りないと気持ちが続いていくようです。

でも、次第に溺れてしまっている不自由に気づいていくのでしょう。

その窮屈さがはじめは心地よいものなのだけれど身動きが上手くとれない感覚が次第に苦しくなってきます。

誰もが経験する

大人になっていく過程の中で多くの人がこんな経験が遅かれ早かれあるかもしれません。

夏の花火大会が待ち遠しかったする気持ちは想像できるでしょう。

花火という人が作り出した夏の美しい風物詩を、好きな人と一緒に並んで見てみたい。

でも誰しもが自分の好きな相手と叶えられることではありません。

けれど、この気持ちは恥ずかしいものでもなくて、そう思うことが罪なわけでもないのです。

「epilogue」の歌詞だけを見ると、付き合っている2人を思わせる内容になっています。

その一方で、片思いであると捉えられなくもないのです。

出来るだけ、水色の夏を経験している多くの人達に共感できるように歌詞が綴られているように感じます。

チャイム

多感な時期

おいしくるメロンパン【epilogue】歌詞の意味を考察!これは何の終わり?水色の血が表すものとはの画像

遠くでこだまするチャイムの音
掌すり抜けて落ちた水風船

出典: epilogue/作詞:ナカシマ 作曲:ナカシマ

誰かに対する思いというのは、有限の時間の中でしか継続することのできない、限定的なものです。

特に高校時代などは、将来のことをぼんやりと模索しながらも自分の未来に向かって歩む時期。

未来に備えるために必要な努力をしないといけない期間でもあります。

そんな多感な時期に人を好きになる気持ちが強い時期が重なっているのだから本当に大変です。

色んな思いがごちゃ混ぜになりながら、毎秒ごとにさまざまな思いが錯綜する時代でしょう。

限られた時間

おいしくるメロンパン【epilogue】歌詞の意味を考察!これは何の終わり?水色の血が表すものとはの画像

ごめんね
気づいてしまったんだ
これでもう終わり。

出典: epilogue/作詞:ナカシマ 作曲:ナカシマ

そして、そんな躍動する貴重な期間は学校の「チャイム」のように終わりを感じさせます。

それは、好きでい続ける時間にも終わりを告げないといけないという予感を示しているようです。

溺れている不自由を感じながら、自分自身ではもうどうにもならないこの思い。

この愛がずっと続くことはないと、ある時に理解してしまったのかもしれません。

水風船が割れて赤く染まる

歌詞にある「水風船」は、「epilogue」の曲のPVを見ると真っ赤な赤色をしています。

落ちてきた「水風船」が手をすり抜けて地面にぶつかり破裂してしまうのです。

一面が赤く染まっていくその様子を見て、汚れたかった色が何色であったかが分かることになります。

破裂することで赤く染まるその様子は、自ら命を絶とうとする姿を連想させるようです。

まだ足りない、汚したい、汚れたいといっていたのはもっと強く愛したい、愛されたいと願う気持ち。

ただ、その思いが強くなりすぎたのに、それとは裏腹にこの思いが続くことはないと知ってしまったのです。

その気持ちが絶望に変わったことを落ちていく「水風船」として表現しているのではないでしょうか。

まるで破裂する感情のように。

忘れないでね

せめて夢だけでも