「NHKみんなのうた」で放映
「手紙~拝啓 十五の君へ~」はアンジェラ・アキ通算8枚目のシングルで2008年9月にリリースされました。
2008年「NHKみんなのうた」で放映され、人気に火が付きました。
この曲でアンジェラ・アキは第59回NHK紅白歌合戦(2008)、第60回NHK紅白歌合戦(2009)の2年連続出場を果たしました。
オリコンチャート3位で初登場してから、1年でトップ50位滞在28週を記録しました。今もなお、この楽曲は卒業ソングとして多くの学生たちに歌われています。
15歳の時に書いた手紙が届いた
「手紙~拝啓 十五の君へ~」は、アンジェラ・アキが自分宛に届いた手紙がきっかけて作られた楽曲です。
それは思春期の多感な15歳のアンジェラが、未来の自分に宛てた手紙でした。
この手紙をモチーフに歌の中で「ぼく」と「あなた」との対話を通して「Keep on Believing(どんなときも信じ続けて)」という気持ちを伝えたかったのだそうです。
アンジェラ・アキってどんな人?
1977年9月15日生まれのアンジェラ・アキは、日本人の父とイタリア系アメリカ人の母を持つハーフです。
生まれてから小学校6年生まで徳島県板野郡で育ち、1990年から岡山へ移りました。
1992年から家族とともにハワイに移住したアンジェラ・アキは、この地で4年制の高校に通いました。
当時流行っていた「NIRVANA(ニルヴァーナ)」や「Green Day(グリーン・デイ)」に強い影響を受けたそうです。
アメリカの大学へ進学し本格的に音楽活動を始める
1996年からアメリカ・ジョージ・ワシントン大学で政治経済を学んでいたアンジェラは、大学1年のときサラ・マクラクランのライブに感銘を受け、本格的に音楽活動をスタートさせました。
サラ・マクラクランとは1968年生まれ、カナダのシンガーソングライターです。
日本でも有名なのは映画『シティ・オブ・エンジェル』(1998)の挿入歌「エンジェル」や、『アイ・アム・サム』(2002)ではビートルズの「ブラックバード」をカバーしました。
現在も精力的に音楽活動を行っているアーティストです。
苦労したアメリカ時代
大学卒業後、ワシントンで就職したアンジェラ・アキは、昼間はオフィスで働き夜はバーやライブハウスで歌っていました。
二足のわらじの生活に疑問を持ったアンジェラは、上司のすすめもあって音楽一本に絞ることを決意。
レストランでアルバイトをしながらデモテープをつくったり、ライブハウスで歌ったりと精力的に活動しました。
当時のアンジェラは、経済的にもかなり厳しい生活を送っていたそうです。
しかし2003年、自身の楽曲がヤクルトのCMソングに起用されたことで帰国を決意しました。
せっかくCMソングに起用されたものの、すぐ歌手デビューとはいかず、その後もライブハウスなどでの活動を続けたそうです。
地道な下積み生活が功を成し、2005年「HOME」でメジャーデビューとなりました。
NHK全国学校音楽コンクールの課題曲に
2008年、「手紙~拝啓 十五の君へ~」は第75回NHK全国学校音楽コンクールにおいて中学生の部の課題曲に選ばれました。
アンジェラがこの歌を歌う中学生のもとを訪れたドキュメンタリー番組がNHKで放送されました。
【放送された特別番組】
- 「拝啓 十五の君へ」(2008年5月)
- 「賊・拝啓 十五の君へ」(2008年9月)
- 「拝啓 旅立つ君へ〜アンジェラ・アキと2000通の手紙」(2009年3月)
- 「拝啓 十五の君へ 若松島編」(2009年5月)
1年間で4度も特番が放送されるのは異例のことです。