3つの「恋におちて」
金曜日の妻たちへ
この「金曜日の妻たちへIII 恋におちて」は主題歌の小林明子さんの切ない歌声との相乗効果で大ヒットし、どちらも一つの時代を代表する作品になりました。
「金曜日の妻たちへ」のシリーズについて、Wikipediaには当時の様子が次のように書かれています。
核家族間の交流とそこに起きる不倫を題材にしており、『不倫ドラマ』として『金妻(キンツマ)』の略称でも広く知られ、「放送日の金曜日夜10時には、主婦が電話に出ない」とまでいわれるほど大ヒットした。
出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/金曜日の妻たちへ
筆者は当時高校生でしたが、今や一般的になっている「不倫」という言葉も、このドラマをきっかけに知りました。
映画「恋におちて」
また洋画に詳しい方なら、この「恋におちて」というタイトルにピンとくると思います。
そう、アメリカで1984年に公開されたロバート・デ・ニーロとメリル・ストリープによる「恋におちて」です。
この作品も家庭のある男女による恋愛ストーリーですが、単なる「不倫」では片づけられない純粋さがある作品です。
ドラマ「金曜日の妻たちへIII 恋におちて」はこの映画をオマージュして作られています。
鎌田敏夫さんによる脚本は揺れ動く男女の心を繊細に描き、こちらも単なる「不倫」物語としては語り切れない深さがあります。
3つの作品の相乗効果
このドラマでは登場人物の一人である岡田桐子が洋画の翻訳字幕をつける仕事をしていました。
そこでドラマの中でも映画の試写をするシーンなどがあり、洋画の字幕ってこうやって作られているんだなと思いながら見ていた覚えがあります。
きっと当時、あまり日本のドラマを見ていなかった洋画ファンもこのドラマは気になったに違いないと思います。
そしてこの曲がヒットすると、ザ・ベストテンでもドラマをイメージしたセットで小林さんが歌っていました。
また逆に小林さんがドラマにカメオ出演するといった演出もされていて、うまく3つの「恋におちて」が絡み合っていたように思います。
名曲の誕生
ここで、この曲を一度聴いてみてくださいね。
当時、この曲のイントロが弾きたくてピアノを練習しまくった覚えがあります。
吐息のもれるような歌い方がいい感じですね。