光のように突き抜けるような爽快さが特徴的な11枚目のシングル
「光のロック」はパンクバンド「サンボマスター」11枚目のシングル。
MVでは有名タレントである安めぐみさんが出演されていたことでも話題になりました。
ボーカル・ギターの山口隆さんと安さんが同じ衣装・同じギターを持って交互に映る姿が印象的です。
全体的に激しくも軽快なギターのイントロと一言一句はっきりとした歌詞の発音がなんとも爽快感抜群!
その濁りのなさはまさに「光」といえるのではないでしょうか。
劇場版「BLEACH」第二作目の主題歌
「光のロック」はアニメ「BLEACH」の劇場版の主題歌に起用されました。
それが第二作目となる「劇場版BLEACH The DiamondDust Rebellion もう一つの氷輪丸」。
「BLEACH」の中でも大人気キャラクター・日番谷冬獅郎をメインとした物語となっています。
見た目は小さくてもクールで天才、十番隊の隊長を務める彼の過去が明かされる映画となっています。
彼の操る「氷輪丸」はその名の通り氷の龍。
「クリア(透明)」という部分においては「光のロック」と繋がるところがある気がしますね。
「君」のために変わろうとする主人公
変わりたいという願い
かけちがえたボタンだけ外しても 僕等は何にも変わらないだろ?
僕等はずっとここで夢だけを見て 何もしないほどドジじゃないのさ
出典: 光のロック/作詞:山口隆 作曲:山口隆
歌詞は変わりたいと願う主人公「僕」の気持ちを綴ったものとなっています。
そしてさらに登場するのが「君」と二人称で表されたもう1人の人物。
歌詞を見ていくと、この「君」という存在は主人公にとって大切な存在であることが分かります。
冒頭の歌詞を見る限り「僕」と「君」は今同じこじれた状況にいるようですね。
何かを間違えて大変なことになっているのか、膠着しているのか。
どちらにしろ、状況は最悪なのでしょう。
過去と未来
今まで無くしたものと これから君が見るもの
すべて取りかえたならば 変われるのかな 変われるのかな
出典: 光のロック/作詞:山口隆 作曲:山口隆
1、2行目共に何とも意味深な歌詞ですね。
「僕」は過去に過ちを犯し失ったものがあったのでしょうか。
長い人生の中で人は誰でも何かを間違えたり失ったりしてしまうもの。
後悔しても意味はないのに、「あの時こうしていれば」とついつい思い返したりすることもあるでしょう。
その代償に、近い未来「君」に辛い出来事が起ころうとしているようです。
歌詞にあるようなことは現実に起こることは決してないでしょうが「何かが変わっていた」筈。
だから独りごとのようにもしもの話を語ってしまうのでしょう。
君の心の闇を消す
今まで君が泣いた事 はにかんだ言葉で話してよ
真っ黒な心の闇をぬぐい去っていく
いつかの僕は捨てたいの あなたの事抱きしめてたいの
欲望がこの静脈を 流れ出していく
出典: 光のロック/作詞:山口隆 作曲:山口隆
1番目のサビです。
何かに悩んだ時、誰かに相談するとすっと楽になることはあるのではないでしょうか。
事態そのものは解決しなくても心が軽くなります。
辛いことを一緒に共有していくことで、心に溜まった膿を吐き出すことだって出来るでしょう。
それを「君」に勧めているように読み取れます。
そうすることで主人公の「僕」は「君」を救おうとしているのかもしれません。
一方で、3行目の歌詞からこれは「君」のためだけではなく「僕」自身のためでもあるようです。
大切な人を助けることで、自分も救われる。
もしくは、今までの歌詞で望んでいた「変わる」という願いを果たすことが出来るのではないかと。
そうした下心のような主人公の本心が、4行目に表れています。