リリースのスタイルが伝説となったアルバムの収録曲

クジラも心もジャンプして…

Mr.Children【蒼】歌詞の意味を徹底解説!どうしても上手くいかない…そんな時に聴きたい名曲の画像

ジャケ写のザトウクジラが印象に残る「SENSE」と冠されたアルバムに「蒼」は収録されています。

Mr.Children」だから出来た方法で、「Mr.Children」らしくリリースされました。

『SENSE』(センス)は、Mr.Childrenの16作目のオリジナルアルバム。2010年12月1日に発売された。 CDシングルの発売が1枚もない状態での発売だった。 また、発売前日(フラゲ日)までタイトル・収録曲等は一切告知されず、プロモーション活動も行わない異色の作品となった。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/SENSE_(アルバム)

アルバムの発売が決まると、気になるのはやはり収録曲。しかもオリジナルアルバムならなおさらです。

どのようなタイトルで、どんな曲が入るのかを事前に知って、発売日前日に入手可能な方法を探したりします。

タイトルも告知しないアルバムの発売方法は「Mr.Children」だから出来ること。

オリジナルアルバム「SENSE」は直前になって分かるサプライズもギフトになりました。

収録曲の1つ「蒼」は派手な存在ではありません。

でも伝説のアルバムの伝説のバラードとして歌い継がれています。

「蒼」の歌詞の意味言葉に寄り添いながら徹底解説始めましょう。

思い通りにならない日々が

独りぼんやりと立っている

自分では精一杯してるつもり
でも動かないものばかりで

出典: 蒼/作詞:Kazutoshi Sakurai 作曲:Kazutoshi Sakurai

「頑張っている」「頑張ってね」という言葉にポジティブなイメージが無い時代なのかもしれません。

だってとっくに頑張っているからこれ以上何をすればいいのか、と返されてしまいます。

自分が持っている力を最大限に使っているなら「頑張れ」の言葉は不要です。

でも本当に最大限の力を出しているかの判定を下すのは自分では無いのでしょう。

自分で自分を褒めるだけでは前に進めないこともあるのです。

頑張っているのに思う様に動けない。懸命に伝えるのに動いてくれないのは自分のせいなのか。

心を閉ざした歌の主人公は自問自答を繰り返すだけです。

答えのありかが作詞家も分からないと思わせる歌詞が、心にジワジワと沁み込んできます。

目の前に見えているのに

自問自答をしていても下を向いている訳ではありません。

前を見ている目に映った景色は人々を引き付ける自然現象でした。

今の自分が出来ることを

揺らめく陽炎に憧れ 目で追う
触れないと知っていても

出典: 蒼/作詞:Kazutoshi Sakurai 作曲:Kazutoshi Sakurai

自然によって起こる現象の「陽炎」。

正体がハッキリしているようでしていないものに心惹かれます

ここではまずその「陽炎」を確認しましょう。

密度の異なる大気が混ざり合うことで光が屈折し、起こる現象。よく晴れて日射が強く、かつ風があまり強くない日に、道路のアスファルト上、もやもやとしたゆらめきのこと。陽炎は上昇気流により密度の異なる大気がばらばらに混合して起こる。

出典: https://ja.wikipedia.org/wiki/陽炎_(気象現象)

太陽の光・上昇した気温・動かない空気が陽炎を作ります。

大気が揺れている光景は人為的には作り出せません。

揺れて動くように見えている空気は誰かが動かしている訳ではないのです。

自然が作り出す現象と分かっていても、揺らめく空気と光には秘めたパワーが感じられます。

自分にもその力があれば、何かを動かせると思って手を伸ばしました。

手を伸ばして陽炎を捕まえることが出来なくても良いのです。

今の自分がするべきことは、その空気から目を離さないことだから…。

驕らない昂らない

誰かに何かを言われなくても動くものがある。

それを知ったことで、歌の主人公には何か変化があったのでしょうか。