ファースト・ラビットって?
「ファースト・ラビット」はAKB48の2012年8月に発売された2枚目のオリジナルアルバム「1830m」の収録曲です。
このアルバムはオリコン2週連続1位になり、発売後5週目にはミリオンセラーを達成しました。
選抜されたのは、現在も活躍中のメンバーから、すでに卒業してしまった懐かしのメンバーまで16名です。
センターには大島優子と渡辺麻友。
さらに、アルバム発売直後に卒業した前田敦子をはじめ、小嶋陽菜、篠田麻里子、高橋みなみ、板野友美、柏木由紀、指原莉乃などそうそうたるメンバーが揃っています。
オリジナルメンバーの動画は見られないの?
ファースト・ラビットを卒業前の前田敦子を含むメンバーが歌っているところを見たいなら、東京ドーム公演のDVDに収録されています。
こちらのDVDセットでは、2日目、3日目のアンコールで歌われています。
ファースト・ラビットが使われた映画とは?
「ファースト・ラビット」はNHKのEテレ「いじめをノックアウト」という番組のオープニングテーマなど、若者向けの番組で使われることが多い歌です。
さらに、「DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on〜少女たちは傷つきながら、夢を見る」という映画の主題歌にもなりました。
2012年1月に公開されたこの映画は、2011年のAKB48の活動の舞台裏を追ったドキュメンタリー。
華やかで可愛い面しか見えてこないアイドル達の苦労部分にフォーカスした内容です。
映画はシリアスなドキュメンタリー
しかしこの映画は、’アイドルの苦労話’という、ファンを喜ばせるだけのお涙頂戴ストーリーではありません。
映されているのは、過呼吸でライブ中に倒れるメンバー、苦しくてもステージに立つために必死で立ち上がるメンバーの姿、そしてたくさんの涙です。
残酷なまでに鮮明に映し出されるその姿からは、見えない部分で彼女たちの心身にかかる重圧のすごさ、厳しさを思い知らされます。
さらに、2011年と言えば東日本大震災があった年であることも忘れてはなりません。
日本中が悲しみに包まれたこの年、AKB48の少女たちもまた、「自分たちに何ができるのか」という無力感に包まれて苦しみました。
ドキュメンタリーでは、その葛藤する姿、そして立ちあがる姿が克明に映し出されています。
予告編を動画で見てみよう
歌のモデルは前田敦子!?
曲だけ聴いていると明るい感じを受けるこの歌は、歌詞に注目したとたん、別の表情を見せます。
秋元康が作った歌詞の内容は意味深で、厳しさすら感じるものです。
その厳しさ、ストイックさは、前田敦子を表しているとも言われています。
確かに、AKB48発足当初からの中心メンバーで、不動のセンターとも呼ばれた彼女ですから、影の努力も人並み以上のものがあったのかもしれません。
ここからは、その歌詞を少しずつ読み解いていきましょう。
泥だらけで傷だらけ。そんな歌詞に秘められた意味は?
出だしはこんな感じ
ある日森の中で見つけた
どこかへ続く洞穴を
周りの友はその暗闇を
ただ覗くだけで動かない
出典: https://twitter.com/ark_10/status/198768497591988225
何が待ち構えているか分からない、行く手に待ち受ける暗闇。ただでさえ怖いのに、周りの友達はみんなためらっているとなれば、進むのを迷うのが普通です。
でも、そこで立ち止まっていたら、何も始まりません。
暗闇の向こうには、光が差し込んでいるかもしれない。そして、その光を目指して進んで行くのに、誰も手を引いてはくれないのです。
自分を助けて未来へ導くのは、自分自身だけだということに気づき、歩み出す人(うさぎ)が「ファースト・ラビット」なのでしょう。