新しい世界を歩き出す
ふたりでいたこの道歩いても
もう二度とあなたのこと思い出しはしない
忘れるように愛した証を投げ捨て
また新しい日々へと歩き出す
出典: ツキミソウ/作詞:竹中雄大 作曲:竹中雄大・沖聡次郎
付き合っているときは遊園地などの少し特別な場所が思い出に残ります。
しかし別れてから1番思い出に残るのは特別でもなんでもない日常の場面です。
1番では茜色に染まる街を見ながら元恋人のことを思い出していた主人公。
しかし、2番ではもう思い出さない決意をします。
そしてその覚悟として、元恋人との思い出のあるものを投げ捨てました。
ついに恋人がいない世界から抜け出し新しい世界を歩き始めます。
優しくなりたい
鼓膜が破れたっていいよ
結んだ髪をほどいて
悲しみから解き放つために叫んだ
優しくなれる心が欲しいよ
出典: ツキミソウ/作詞:竹中雄大 作曲:竹中雄大・沖聡次郎
元恋人を忘れて新しい世界を歩くことを決意した主人公。
しかし、そう簡単に忘れられる存在ではなかったのでしょう。
まだ悲しい気持ちが心の奥の方でくっついているようです。
そしてそれを振り払うように主人公は行動に出ました。
結んだ髪をほどくというのは失恋したときに髪を切るような感じではないでしょうか。
そして今までの思いを全て出し切るように主人公は叫びます。
しかし、それでも元恋人のことを忘れられません。
そして主人公は優しくなりたいと願います。
ここでの優しさとは一体何でしょうか。
考えられるのは、自分を捨てた元恋人への憎しみを捨てる優しさ。
もしくは、素直になれない自分を受け入れる優しさ。
おそらくこの両方だと考えられます。
大好きなのに大嫌い
凍えそうだよ寂しさ嘆いても
大好きで大嫌いなあなたはもういない
巻き戻してあの日に戻れるのならば
伝えたいけど今はもう遅いかな
出典: ツキミソウ/作詞:竹中雄大 作曲:竹中雄大・沖聡次郎
やはりまだ新しい道を歩くことができない主人公。
寂しさを嘆いても孤独を感じてしまいます。
そして気になるのは大好きなのに大嫌いということです。
ここで需要になるのはツキミソウのもうひとつの花言葉。
「移り気」です。
元恋人はおそらく主人公の他に好きな人ができてしまったのでしょう。
そしてそれを主人公も感じ取っていたのかもしれません。
なので今はもう遅いと諦めてしまいます。
そして自分を捨てた元恋人のことを大好きなのに大嫌いだと表現しているのでしょう。
いよいよクライマックスです。
主人公はどう歩いていくのでしょうか。
ずっと求めていた
茜色のこの街眺めては
こんなにもあなたのこと思い出してばかり
忘れたいのに今更素直にはなれない
分かってたんだよ ずっとあなたを求めてた
出典: ツキミソウ/作詞:竹中雄大 作曲:竹中雄大・沖聡次郎
最後のサビのフレーズです。
1番とほとんど同じ歌詞なので主人公は結局新しい道を歩くことができなかったのでしょうか。
茜色に染まる街を見ながら元恋人のことを思い出してしまっています。
しかし最後だけ少しだけ違います。
まずは分かってたということ。
1番では分かってると表現していました。
1番ではむりやり自分に言い聞かせるように元恋人のことを好きだと言っていました。
しかしここでは分かってたと表現しています。
これはおそらく今までずっと自分の気持ちに蓋をしていたことを認めたのではないでしょうか。
元恋人のことを大嫌いといったことや、忘れたいと思っていたこと。
それらの気持ちはすべて嘘だったのでしょう。
では主人公の本当の気持ちは一体何でしょうか。
それが最後のフレーズです。
ずっと主人公は元恋人のことを求めていました。
他に好きな人ができようと、すれ違いが起きようと。
初めて主人公は自分の気持ちに素直になりました。
そして、自分を捨てた元恋人に対しても許してあげようと優しい心を手に入れたのではないでしょうか。
まとめ
いかがだったでしょうか。
主人公は結局新しい道を歩くことができませんでした。
しかしそれがこの曲をよりリアルにさせてくれているように思います。
別れは辛く、そう簡単に忘れられるものではありません。
相手への想いが強ければ強いほど引きずってしまいます。
「ツキミソウ」の主人公の元恋人への想いはそれほど強かったということではないでしょうか。
その想いの強さがこの曲の人気の秘密なのかもしれません。
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