世界は君と生きている
1番では世界の存在意義や世界を作るもの、サビでは自分の世界の救世主とはどういうものかについて触れました。
2番では世界はどうやって自分自身を見守っているか、そしていつ誕生したかという部分が込められています。
人生とともに世界も始まる
君が生まれた朝に
きっと世界も生まれ
ずっと一緒に 同じ歳を重ねてるんだよ
出典: 救世主/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
この曲の最初の部分で、世界が消えるタイミングについて書かれていました。
一方で2番は逆に世界が生まれるタイミングについての意味が書かれています。
自分とともに世界が消えるということは、自分とともに世界も誕生することになります。
世界というのは最初から完璧ではありません。
何人かが集まり国家を作り、そして様々な国家が現れてようやく世界というものができるのです。
自分の世界も同様のことが言えます。
学校で様々なことを学習し、そして社会に出て様々なことを経験することにより自分の世界は形成されていくのです。
自分の歳と同じぐらい、自分の世界も同じように歳を取っているという意味がこのフレーズに詰まっています。
道端の花さえも君を見守る存在
君が気付かないように 押し潰されないように
歴史を作って 星を散らして 見守ってるんだよ
出典: 救世主/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
世界は人によって作られていると最初に述べましたが、決して人だけではありません。
人が作ったものなども世界を作るパーツとなっています。
普段当たり前に使っている製品も、その製品を作った人がいなければ誕生しませんでした。
観光名所となっている建物も、そこに人がいなければ存在すらしません。
さらに、人間が生まれる遥か前より存在する植物や星も、世界を作り上げるパーツとして存在しています。
人だけでなく人が発明したものによっても世界を支えている、ということを伝えようとしているのです。
世界と「救世主」に込められた真の意味
ここまで世界とはどういうものか、そして世界を作るものとして人やものが存在するということを解説しました。
しかし、なぜ世界が君を中心に回っているかについてはまだ述べられていません。
「救世主」に込められた真の意味が、最後の部分でようやく明らかとなります。
世界は共感する人の存在によって回っている
君の瞬きのたび 世界は止まる
耳をふさぎ込むたび 世界は黙る
君の瞬きのような命だけど
この世界は 君のその手の中
出典: 救世主/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
人間には目や耳がついています。
これらは自分が知りたい情報などを取り入れる上で重要な器官としての役割があります。
そしてその知りたい情報によって世界は作られており、それらの情報によって世界が回っています。
情報と言っても決してインプットするだけが全てではありません。
声に出したり文章に表すなどのアウトプットがあってこそ初めて機能します。
手に入れた情報を元に自分の考えを発信することで世界が作成され、そして回っているのです。
世界を表現して回すには様々な方法があります。
ライターや作家は文章で、画家は絵で、そして音楽家は音楽で世界を作り回しています。
そしてその作品によって共感する人がいます。
世界は君を中心に回っているという意味は、共感する人が必ずいるという意味なのです。
救世主は自分と関わったすべて
僕がいなくなっても きっと世界は続く
だって僕は 君の中でしか生きれないから
だって世界は 君の中でしか生きれないから
出典: 救世主/作詞:野田洋次郎 作曲:野田洋次郎
何やら悲しげな表現ですが、これも人生においては当たり前のことです。
すべてのものには終わりというものがあります。
それは決して自分だけでなく、その他のすべてのものに共通するのです。
自分を生んでくれた親や、応援してくれた人たちも一生存在するわけではありません。
いつかはその人たちも、人生を終えて消えてしまいます。
しかしだからといって、その人たちがいなくなったから世界がなくなるわけではありません。
その人たちがいなくなっても、自分がまた新たに出会った人によって世界は回り続けるのです。
自分に関わった人たちの存在は、自分の世界でしか生きることができません。
しかしその人たちがいなくなったとしても、他の人たちによって世界は回り続けることをここでは言っています。