「サイダー」

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aikoの11thアルバム『泡のような恋だった』より、「サイダー」をご紹介する記事です。

この楽曲は「サイダー」という飲み物を題材にして、ある恋の物語を描いたものとなっています。

今回はその歌詞に隠された言葉の意味を考察してみました。

早速、1番の歌詞からその意味を考えていきましょう。

恋人への想い

変わってしまった2人

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もうあなたにどう触れて良いのか解らない
心の小さな所も痩せた首筋も

出典: サイダー/作詞:AIKO 作曲:AIKO

この楽曲の冒頭の歌詞からご紹介します。

「あなた」という2人称で指しているのは、主人公の恋人のことでしょう。

1行目では以前とは2人の関係性が変わってしまったことを表しています。

触れ合うことでお互いを確かめ合っていたのに、今では恋人とどのように接すればいいか分からない。

そんな心境が伝わってきます。

2人の間に流れる、微妙な雰囲気も、この1行から感じ取れる歌詞です。

2行目では、彼の外見や内面を言葉で表しています。

彼の短所やその身体の特徴を知っていることから、2人で過ごした年月の長さが感じられる言葉です。

しかし、そんな彼の心や身体にどうやって近づけばいいのか分からなくなっているのでしょう。

どこかギクシャクした空気を感じます。

主人公の混乱

そもそも恋人って あぁ 何だっけ?
どこからがあなたでどこからがあたしなの?

出典: サイダー/作詞:AIKO 作曲:AIKO

ここでは、主人公の今の心情が表されています。

恋人、つまり「彼氏と彼女」という関係性がどういったものだったか。

彼女は、恋人との関係の変化に伴って、混乱しているようです。

付き合うということがどんなことだったか、今までどんな風に過ごしてきたのか。

そんなことさえ、分からなくなっているのかもしれません。

ギクシャクした2人の空気のせいで、そんなことを考えているのでしょう。

2行目では恋人との境界線に悩んでいます。

今まで2人で過ごしてきた時間が多すぎて、お互いにいることが当たり前になっているのかもしれません。

以前のようにドキドキする関係ではなく、一緒にいて安心できる関係になっているのでしょうか。

「サイダー」が意味しているもの

炭酸の抜けた「サイダー」

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逆さにした少し気の抜けたサイダー 知らない顔知らない服

出典: サイダー/作詞:AIKO 作曲:AIKO

ここで現われるのが、タイトルにもなっている「サイダー」の存在です。

炭酸が少し抜けてしまっていて、その甘さばかり口の中に広がります。

シュワシュワとした新鮮な味わいはそこにはない。

以前までに感じていた彼との新鮮な時間も、今ではどこかへ行ってしまいました。

この「サイダー」は恋の時間経過を表しているのかもしれません。

いつの間にか、目の前にいる彼のことが別人のように見える。

それは、お互いに以前のような気持ちではなくなってしまったから。

「サイダー」の新鮮味を感じられる時間はもう終わってしまったのです。

彼女の頭の中に、昔の甘い記憶だけが残っています。

ときめいた日々

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目と目が合った日も何度でも声を聞いた日も
体が痺れる程に満たされたんだ
愛してるって思う事 こんな感覚なのかなって

出典: サイダー/作詞:AIKO 作曲:AIKO

ここでは、彼との過去の時間を思い出しているのでしょう。

今までに感じたときめきの数々。

デートをした時のことや、電話をした時のことを思い出しています。

まだ2人が2人でいることに慣れていなかったあの頃。

ドキドキしたり、2人で初めてのことに挑戦してみたり。

2人にしか分からない思い出がたくさんありそうです。

そして、その時に主人公が感じた心の充足感

彼女の心にはあの時の感覚がまだ残っています。

主人公が今までには感じたことのない感情。

それが愛だということを初めて知ったあの時の感覚が、彼女に時の流れを感じさせているのです。