本当と嘘
離れていく恋人
本当の事なんてさ あぁ 隠れてて
誰にも届かない もうずっと帰ってこない
出典: サイダー/作詞:AIKO 作曲:AIKO
今までに感じた感情の中にも、嘘が含まれていた。
本当の気持ちがお互いに分からなくなってしまったのかもしれません。
そのことを彼女は悲しく思っているのでしょう。
彼女は、彼の気持ちが今では自分から離れていっていることを感じているのです。
そしてそんなお互いの本当の気持ちというのがすれ違って、今では彼は遠くへ行こうとしている。
目の前に座る彼が、別人のように感じたのはきっとそのせいでしょう。
主人公は、彼の愛はもう自分に向いていないことを分かっていたからなのかもしれません。
沈黙が支配する空間
二人は何も言い出せずに ただ時だけが経って行きました
出典: サイダー/作詞:AIKO 作曲:AIKO
2人の間には前のような甘い時間はありません。
そこにあるのは、沈黙と以前のようには戻れないという確信だけです。
2人の間に会話はなく、ただ時計だけが進んでいる。
以前までのような恋愛感情はもうなくなってしまったのでしょう。
どこか気まずい雰囲気を感じる文章です。
忘れられない恋人のこと
楽にならない気持ち
あなたのそぶりを忘れたくても一生覚えてる
あたしは今夜もぐるぐる闇に墜ちて思う
さよならって思えたらもう少し楽なのかなって
出典: サイダー/作詞:AIKO 作曲:AIKO
前述のパートで、おそらく彼から振られてしまったのでしょう。
もう会うことができなくなっても、主人公は彼のことを忘れられないでいます。
彼女にとってはまだ彼は恋人のまま。
ふとした瞬間に昔を振り返って思い出すのは恋人のこと。
他の人のことを好きになっても、彼のことを思い出すだろうという予感が彼女の中にはあります。
それだけ彼のことを大切に思っていたということが伝わってくる歌詞です。
彼女にとっては、初めて心から愛した相手なのかもしれません。
彼女にとっては一生忘れられない恋になったようです。
2行目では、夜になると彼のことを考えてしまう彼女の姿が描かれています。
まだ彼と別れてから日が経っておらず、受け入れきれていないのでしょう。
3行目の歌詞から、彼との別れを納得しきれず、苦しんでいるようことが伝わります。
戻ってきてほしい
崩れる音聞いてあなたがやって来てくれるのなら
大きな音立てて心を一度無しにしてもいい
出典: サイダー/作詞:AIKO 作曲:AIKO
彼女を苛んでいる苦しみは、自身の想像よりも大きいのでしょう。
耐えきれなくなってしまいそうなのに、それでも彼のことを考えています。
今までの思い出の大きさが、彼女にのしかかってきているのです。
離れていってしまった恋人が、自分の元に戻ってきてくれるかもしれない方法。
それは、自分が再起不能なほどに落ち込むということ。
心が壊れてしまうほどに、主人公は彼のことを想っていたのです。
もう会えないという事実が、彼女の心を強く苦しめています。