sumika「エンドロール」
"エンドロール”とは
”エンドロール”とは、映画やテレビ番組の最後に流れる、出演者などが列挙されたもののこと。
エンドロールが流れると、物語が終わった、もしくは終わりに差し掛かったことを意識する人がほとんどだと思います。
sumikaの「エンドロール」という曲も、そういった終わりの曲だと思っている人が多いのではないでしょうか。
曲中では”さよなら”というフレーズが多く使われており、切ない雰囲気が漂います。
しかし、この曲は別れや終わりを意味する曲ではないのです。
映画のような物語が紡がれた1曲
実は、「エンドロール」はとても幸せな2人を描いた作品。
”さよなら”というフレーズには、別れではなく”違う何か”への惜別の意が込められていたのです。
その世界観はMVにも忠実に再現されているので、併せてチェックしてみてください。
ではさっそく歌詞の意味を読み解いていきましょう。
”さよなら”を告げる
別れ話…?
さよならしなきゃなと言葉にして
君の頬を流れていく雫を見ていた
出典: エンドロール/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
歌いだしからとても切ない雰囲気が漂うこの曲。
主人公は”さよなら”を告げ、その言葉を聞いた”君”は涙を流しています。
このフレーズだけで想像すると切ない別れの1シーンのようですが、そう判断するにはまだ早いのです。
順番に歌詞を追いながら解説していきたいと思います。
さよならしなきゃなと言葉にした
僕の言葉はきっと君を困らせた
出典: エンドロール/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
主人公の告げた”さよなら”に戸惑う”君”。
”君”にはまだこのさよならの意味がわかっていないのかもしれません。
君の瞳に溜まる雫たち
ほろほろと流れた
出典: エンドロール/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
そうして、”君”の目から涙が零れ落ちる様子が描かれています。
ここまで聴いていると、浮かぶのはカップルの別れ話。
悲しいシーンのみが描かれていますが、主人公の紡ぐフレーズにはどこか温かみが残っているのです。
”君”と”僕”の関係性
数秒昔の笑顔の残像
重なり合い滲んだ
出典: エンドロール/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
さよならを告げる数秒前まで、”君”は笑っていました。
それなのに今は目の前で涙を流している。
”君”の対照的な姿が重なります。
夜風が吹いて 合鍵が揺れて
朝眺めた景色も色を変えて
出典: エンドロール/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太