朝は何事もない平和な日常が流れていたのでしょう。
しかし、夜になって”僕”は”君”にさよならを告げている。
その状況の変化を表しています。
夜風に合鍵が揺れ、2人の関係も揺らぎだしているのです。
君を包んで 僕を包んで
出典: エンドロール/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
2人を包んでいる空気は、いったいどのようなものなのでしょうか。
ここまで切ない別れの空気を醸し出していましたが、この先のフレーズでその状況は少しずつ変わっていきます。
”君”への愛
”さよなら”の意味
さよならしなきゃなと言葉にして
君の頬を流れていく雫を見ていた
さよならしなきゃなと言葉にして
曖昧な未来予報に別れを告げた
出典: エンドロール/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
ここで初めて”さよなら”の正体が出てきます。
”僕”は”君”そのものに別れを告げていたのではありませんでした。
2人のモヤモヤとした未来にさよならしていたのです。
これはいったいどういうことなのでしょうか。
愛している愛している愛している
僕は一生君と生きていたい
出典: エンドロール/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
この言葉を聴いて初めて、この曲がただの別れの曲でないことがわかります。
一種のネタばらしともいえるフレーズです。
”僕”は君との見えない未来に別れを告げ、確かな未来を手に入れようとしているのです。
”君”に何度も愛の言葉をささやく主人公。
主人公である”僕”は”君”のことを深く愛していることがわかります。
これまでとこれから
3年5ヶ月 晴れも雨もあったな
出典: エンドロール/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
2人は3年半近くという長い月日を共に過ごしてきました。
それだけ一緒に居ればいろんな日があります。
楽しい日だけでなく、辛い日悲しい日も経験してきたのでしょう。
そうした2人の時間に想いを馳せてしまう一節です。
君は傍に居て
人生という名の 長いロードムービーの
ヒロインで居て
出典: エンドロール/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
ここまで来ると、だんだんとこの曲の趣旨が見えてきます。
”僕”は”君”に対し、人生を共にするヒロインであって欲しいと思っているのです。
このようなセリフ、どこかで聞いたことがありませんか?
そう、”僕”は”君”にプロポーズをしようとしていたのです。
グラグラとしていた不確かな未来を捨て、新たに結婚という未来へ歩き出そうとしていました。
月曜日はゴミ出そう
火曜から残業でも
水曜は家でディナーを
木曜日雨だって
金曜の夜、映画はどう?
土曜日でも働く日も
日曜日にはデートしよう
出典: エンドロール/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
ここで描かれているのは、とても日常的なこと。
そんな何気ない毎日を一緒に過ごしていきたいという主人公の気持ちが表れています。
苦楽ある毎日も毎秒も彩られていく
出典: エンドロール/作詞:片岡健太 作曲:片岡健太
1人でいたら見過ごしてしまいそうな日常も、”君”といれば鮮やかに見える。
どんなに辛いことがあった日でも、一緒に過ごすことで素敵な1日に変わるのです。
こうした何でもない日さえ楽しく思えたことが、”僕”が”君”と人生を共にしたいと感じたきっかけなのかもしれません。