温かみがあるミディアムバラード。
浜崎あゆみは壮大なバラードかパワフルなダンスナンバーが多く、ミディアムテンポの柔らかい雰囲気の曲は意外と少ないです。
「傷跡」という言葉が、この曲に限らず頻繁に登場します。
空を見上げたらふいに涙こぼれたよ
過去に残した傷跡さえ今は愛しい
出典: NEXT LEVEL/作詞:ayumi hamasaki 作曲:D•A•I
過去のことが愛しく思えて、次の段階に進みたい。
この辺りに、次のステップに進もうという歌姫の強い決意を感じます。
6位「Love songs」
2010年にリリースされた12枚目のアルバム。
10曲を小室哲哉が作曲を担当していますが、浜崎あゆみらしいサウンドに仕上がっています。
おすすめはタイトル曲の「Love song」。
タイトルから恋愛を歌った甘いバラードと思いきや、実は夢や譲れない想いを歌った曲なのです。
ギターの刻みとパワフルな歌声がとても格好よく、聞くとしばらくは耳から離れません。
5位「Party Queen」
新しい挑戦
2012年に発売されたこのアルバムは、新境地といってもいいかもしれません。
従来の王道Jポップ路線の曲は少なく、後半は映画音楽のようなアレンジなどこれまでにない印象の曲が続きます。
イギリス生まれのミュージシャン、Timothy Wellard作曲の楽曲が4曲も収録されるのはこのアルバムが初めて。
彼の楽曲が、浜崎あゆみに新しいサウンドを与えていると思います。
初期から2003年あたりまでは、当時流行っていた小室サウンドを感じる部分も多いです。
ですがこのアルバムはいい意味で時代を感じさせず、聞けば聞くほど味が出る曲が揃っています。
「how beautiful you are」
おすすめは、最後に収録された「how beautiful you are」。
2012年に放送されたドラマ『最後から2番目の恋』主題歌に起用されました。
実は当時浜崎あゆみから遠ざかっていたのですが、TVからこの曲が聞こえて思わず歌手を調べたのを覚えています。
太い声と80年代洋楽風のメロディーが、とてもインパクトがありました。
優しい歌詞と、芯のある歌声に、大人の女性の包容力を感じました。
4位「A ONE」
原点回帰?
2015年 に発売された、16枚目のアルバム。
しっとりしたバラードが多めに収録されています。
キラキラのJポップやダンスナンバーもあり、通しで聞いても飽きないアルバムです。
特におすすめは「Last minute」と「out of control」。
初期のバラードのような雰囲気もありつつ、さらにエモーショナルに進化しています。
低音の力強さや掠れたような声など、深みのある表現はボーカリストとしての進化を感じさせます。
昔の高音が好きな方など、歌唱力が落ちたと評価する方もいます。
ですが、一つひとつの音をしっかりと発する歌い方や、絞り出すような低音など、これまでにない味わいがあります。
年を重ねて歌手として円熟味が増した浜崎あゆみもぜひ知ってほしいと思います。