『関白失脚/さだまさし』は○○とセットで聴くと深い？！泣けると話題の歌詞を徹底解説！！

俺より先に寝るべからず、と宣言したのも今は昔。遅く帰宅すれば夕飯も残っておらず、奥さんはさっさと寝てしまった様子。

唯一起きているポチを前にして、彼の深い溜息が聞こえてくるようですね。

いつものことだからと諦めつつも、こんな自分でも精一杯頑張っているんだぞ、と言いたくもなりますね。

同じ想いを抱いているお父さん方は少なくないかと思います。

奥さんとしても決して忘れているわけではなく、彼女は彼女なりに頑張っていてクタクタなのでしょう。

夫婦のことは当人同士にしか分からないものですよね。

夫として父として家族の尊敬の念を集める大黒柱…そんな理想はどこへやら。きっと家では居場所がない毎日なのかもしれませんね。

それでも家族のために仕事へ向かう、それが自分の務めなのだ。

そして自分はそれでも幸せなんだと言い切るところに、男性の潔さや懐の深さをひしひしと感じます。

世のお父さんたちというのは皆、日ごろは決して口には出さないけれど、家族の幸せのために生きる覚悟を胸に秘めているのかもしれません。

家でも職場でも思ったとおりの人生は送れていないのかもしれないけれど、不器用なりに懸命に頑張っているのです。

最後の部分にはグッときます。

居ても居なくても分からなかったり、存在がないがしろにされているお父さんも多いかと思います。

そんな家族に認められなくても頑張ってるお父さんたちに、ありったけのエールを送りながら曲は締めくくられます。

どんなに頼りなさそうなお父さんだって、やっぱり家族にとっては唯一無二の存在のはず。

でも家族にしてみれば常に居て当たり前だからこそ、ありがたみや偉大さが薄れてしまったり、本当は分かっているのに照れくさくてなかなか伝えられなかったりもするのでしょう。

年を重ねていくにつれて、夫や父親の存在というのはしみじみと考えさせられます。

できれば元気なうちに感謝の気持ちを伝えたい...そんな風に思えてくるのでした。

以上「関白失脚」についてまとめてみました。この曲の内容には、結婚を経験した人の多くが思い当たることもあるのではないでしょうか。

是非「関白宣言」とセットで聴いてみてほしいと思います。

奥さんに対する注文や愚痴を面白おかしく歌った単純なものではなく、そこに隠された男の哀切と優しさ、そして深い愛情がじわじわと伝わってくることでしょう。

「さだまさし ベストデビュー30周年記念リマスター盤」には2曲共に収録されているのでおすすめですよ。