つくり笑いが うまくなりました

心慣じめない人にでも

つくり笑いが うまくなりました

ルージュひくたびに わかります

出典: ルージュ/作詞:中島みゆき 作曲:中島みゆき

どんな人にでも笑顔を向けなければいけない。

それが夜のお仕事の鉄則です。

たとえ嫌なことをいわれてもされても、笑顔でかわすのがプロというものでしょう。

とはいえ人間ですから、好き嫌いがあって当たり前。

お客さんの中でもどうしても馴染めない人がいるのは普通のこと。

以前だったらうまく対応できなかったかもしれません。

でも今では何ということもなく笑顔を向けられるのです。

そんな自分が誇らしくもあり惨めでもあり。

本当は笑顔は、あの人のためにとっておきたい。

もし会えたなら、最高の笑みで迎えられるのに。

でもその時はいつまで経っても訪れない。

諦めともとれる主人公の心情が見え隠れします。

そして時は経過し…

生まれた時から 渡り鳥もわかる気で

つばさをつくろう事も 知るまいに

気がつきゃ鏡も 忘れかけた うす桜

おかしな色と笑う

つくり笑いが うまくなりました

ルージュひくたびに わかります

出典: ルージュ/作詞:中島みゆき 作曲:中島みゆき

鳥は本能でつばさをお手入れします。

でもその意味を果たして知っているのでしょうか?

つまり今自分がしていることの意味を知っている人がどのくらいいるのか、問うています。

主人公は自問自答を。

今していることは本当に正しいことなのか?

それとも間違っているの?

その答えは誰にも分かりません。

気がつけば鏡を見ることも忘れた主人公。

でもうす桜色のルージュだけはそのままです。

鏡を見る必要がなくなってしまったくらい、年老いてしまったのではないでしょうか。

うす桜色のルージュは、若い時は似合っていました。

でも年をとった今では似合わなくなり…。

もしかしたらもうお店のママと呼ばれるような立場になっているのかも。

どれくらいの月日が流れたのでしょう。

あの人との再会は果たせぬまま、一生を終えていくであろう主人公。

「これでいっか。」

そんな寂しいつぶやきが聞こえてくるようです。

まとめ

切なすぎる主人公の心情

「愛しいあの人に会える!」

そう胸に希望を抱いて訪れた町。

でもあの人の姿を見ることはありませんでした。

それでも一抹の期待を抱いて住み着いた小さな町。

年老いてもなおあの人を心に抱き、毎日は過ぎていきます。

自分の人生は一体何だったのだろう。

そんな自問自答の日々を過ごしているように思えてなりません。

そう考えるとこの主人公の生き様は切なすぎるのではないでしょうか。

あの人に会えると期待していたばかりに、余計に悲しい結末です。

時には諦めも肝心

中島みゆきの曲には恋愛依存体質ぎみな女性が多く登場します。

「ルージュ」の主人公も例にもれず。

愛しいあの人と会えないのならさっさと諦めて次に向かえばいいのに。

そうしないところがまた良い部分でもあるのでしょうが。

良くいえば情が深いのが中島みゆきの曲に登場する主人公たちの特徴です。

でも一生会えるかどうか分からない人に捧げるのは本当に良い人生だといえるのでしょうか。

それで本人が幸せなら何も問題はありません。

もし心の片隅で少しでも不幸だと思うなら、生き方を見直した方が良いのでしょう。

時にはすっぱりと諦め、他の道を探すことも大切です。

どのように生きるかはその人次第。

誰かが外野からとやかくいえる問題ではありません。

でもこの主人公から学ぶところはたくさんあるでしょう。

明日からどう生きるか。

一度立ち止まって考えてみても良いのではないでしょうか。

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