中島みゆきという存在
オリジナリティあふれる詩的な歌詞で唯一無二の存在
中島みゆきさんの歌詞は非常に文学的で多くの人の内面に刺さります。
1991年にリリースした「歌でしか言えない」に収録されている「永久欠番」や27thシングル「誕生」は国語の教科書にも掲載されているほどです。
そして、この「時代」もシンプルな言葉を使いながらも唯一無二の存在感を出しています。
歌詞を後押しする力強い声も魅力
中島みゆきさんは作詞を担当しているからこそ誰よりも歌詞の意味を深く知っています。そして、歌というよりも語りのような歌詞の世界を体感させてくれる「声」を持っています。
力強く伸びる高音やビブラート。また、歌詞に合わせて声の色が変わっているのが伝わります。
工藤静香さんに歌詞を提供し、その後にセルフカバーした中島みゆきさんの「慟哭」を聞いた時そのタイトルを付けた意味がすっと理解できたことに衝撃を受けた経験があります。
中島みゆきさんの声で聴く「曲」は深いですね。
40年以上も褪せることなく愛される名曲「時代」
ポプコングランプリ受賞曲。
中島みゆきさんの「時代」が初めて世に出たのは1975年10月の「ヤマハポピュラーソングコンテスト」の時でした。そのコンテストで見事グランプリを受賞し、その年にリリースされた2ndシングルは20万枚の大ヒットを打ち出します。
そして、この曲は音楽の教科書に掲載されたり、2007年には「日本の歌百選」にも選ばれます。
多くのアーティストがカバーした「時代」
「時代」は一青窈さんや中西圭三さん、桑田佳祐さんや徳永英明さんなど日本を代表するアーティストがカバーをしている曲でもあります。その数はなんと15人以上!
またCDという形になっていないのであれば、ゆずさんや槇原敬之さんなどさらに多くのアーティストが歌っています。
「時代」がどれだけ愛されている曲かわかりますね。
様々なランキングで上位をキープし続ける名曲
「時代」の歌詞の意味
今つらい人に贈るメッセージ
今はこんなに悲しくて
涙もかれ果てて
もう二度と笑顔には
なれそうもないけど
出典: 時代/作詞:中島みゆき 作曲:中島みゆき
「時代」のスタートは絶望的な状況から始まります。
この曲には具体的に誰がどうしたという説明は出てきません。それでも私のことを言っていると思えるような歌詞は素晴らしいですね。
悲しくてつらい時には涙が出てきますが、泣きすぎて涙も枯れ生きる気力をなくした人に声をかけるような出だしになっています。